■アメリカ政府がウーセルさんに「国際勇気ある女性賞」を授与■

*2013年3月6日午後4時40分、一部追記、修正しました。
2013年3月4日、アメリカ政府はチベットの作家、ブロガーであるツェリン・ウーセル氏が2013年度の「国際勇気ある女性賞(International Women of Courage Award)」に選ばれたと発表した。8日の授賞式はジョン・ケリー国務長官によって行われ、ミッシェル・オバマ女史も特別ゲストとして招かれる。
なおウーセル氏はこれまでにも数々の国際的な賞を受賞しているが、中国政府は受賞式に出席できないようパスポートを発行していない。残念ながら今回も参加はできないであろう。
この「国際勇気ある女性賞」は世界中で、大きな個人的危険にも関わらす、正義と正当な権利を擁護するために勇気とリーダーシップを発揮した女性たちに贈られる。2007年に創設されたこの賞を、これまでに34カ国の46人の女性が受賞している。ツェリン・ウーセル氏は今年受賞した10名の1人である。こちらのサイトに受賞者一覧がある。
同サイトにはウーセル氏の受賞理由も掲載されている。
中国内のチベット人居住区において焼身抗議と抗議デモが増加する中、ツェリン・ウーセルは中国内のチベット市民の人権状況について公に発言するもっとも卓越した本土活動家である。ラサ生まれのツェリン・ウーセルのウェブサイト「隠されたチベット(看不見的西蔵)http://woeser.middle-way.net」は、彼女の詩、ノンフィクション、そしてツイッター等のソーシャルメディアプラットフォームと共に、中国政府の情報封鎖のために外の世界に自らの意見を伝えることのできない数百万チベット人の声を代弁し伝えている。
保安要員に常時監視され、政治的に敏感な時期には常に自宅監禁されながらも、ツェリン・ウーセルは勇敢にチベット人の状況を記録し続けている。『証人となることを引き受けるということは代弁することです』と彼女は言い、『100人を越えるチベット人が弾圧に抵抗する意志を表明するために、自らの身体に火を点けるていることが、私がなぜ諦めず、妥協しないかの理由なのです』と断言する。
ウーセル氏にこの賞が与えられたことは、アメリカ政府が、彼女の個人的功績を評価したのみならず、チベット人たちの権利と尊厳を獲得するための闘いへの支援を表明したものと言えよう。
ウーセル氏のブログの多く(100編あまり)はすでに@yuntaitai氏の翻訳等により当ブログでも読むことができる。その他、日本でも劉燕子氏たちの翻訳により単行本として「
殺劫:チベットの文化大革命」(集広舎)と「
チベットの秘密」(集広舎、王力雄氏との共著)が出版されている。
今回の受賞により、ウーセル氏が励まされ、勇気付けられ、これからも中国の圧力に負けず元気にチベット自由のために増々活躍されることを心より願う。そして日本政府もこのような人権賞が出せるようになってほしいと願う。
追記:
ウーセル氏はツイッターで
「受賞の栄誉は、自らを犠牲にした人たちに捧げます」「(受賞式に)出席するどころか、(自宅の)玄関から外に出られません…」「目下、勇気ある国際女性賞受賞式に出席するより切羽詰まっているのはスーパーに買い物に出かける必要があること…。でも、出かけるには国家安全局の監視する車に乗らなければいけない…」などと、監視下にある現状を打ち明けている。
なお軟禁は受賞が原因というより、“平常運転”のようだ。現在は両会が開催されているため、ウーセル氏に限らず人権活動家や反体制作家らは監視を受けたり、あるいは北京市在住の場合は市外に“旅行”することを強制されている。
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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2013年2月22日付記事を許可を得て転載したものです。