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2013年03月13日
Tiananmen 天安門 / INABA Tomoaki
先日、公安部は安徽省、四川省、 河南省など21の省・市でろうあ者を手先として使っていた犯罪グループ61組織を摘発したと発表した。計360人を逮捕、70人のろうあ者を救出したという。
犯罪組織はインターネットで誘ったり、あるいはろうあ者向けの学校の前で遊びに行こうなどと声をかけて連れ出して、構成員を確保していた。
一度、連れ出した後には殴打、虐待、体罰、拘禁などの手法で“洗脳”、管理下に置き、犯罪の技術を伝授。犯罪グループの末端として窃盗などの犯罪を犯させていた。組織はピラミッド状に構成され、全国各地をカバーする巨大な組織もあったという。
ろうあ者には家族との連絡を禁じる、見知らぬ人とつきあってはならないなどの規則が定められており、ルールを破れば耳を切り取られるなどの残酷な処罰が科されていた。
公安部関係者は、“洗脳”され犯罪の片棒を担がされていたろうあ者には被害者と加害者の両側面があると話し、組織の黒幕を重点的に処罰し、脅迫されていたろうあ者の処分は軽くするとコメントしている。
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