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習近平のトラ退治がついに始まる?!元制服組トップの徐才厚に失脚の噂(水彩画)

2013年03月23日

■【両会】徐才厚の欠席■
 


「トラもハエもどっちもぶっ潰す」と豪語した習近平さん。なんかハエばっかり撃墜しているのではとも言われてきましたが、ここにきて超大物の名前が噂されるようになりました。軍の制服組トップをお辞めになったばかり徐才厚さんがその人。江沢民子飼いとみられている徐さんが失脚するようなことがあれば、まさにトラ退治と言えそうですが……。

■全人代講話の席順に見る共産党高官の序列

習近平さんの講話の映像で主席台の席次を確認、序列をチェックしました。


20130323_写真_中国_
*クリックで拡大します。

かなり横長になってしまい見づらいですが、主席台の席次です。胡錦濤が習近平の向かって右に座り、序列上でも習近平>胡錦濤が確認されました。旧常務委員>新常務委員の順番で左右に広がり、その外を新旧政治局委員が姓の画数順で並んでいます。もちろん簡体字ベースなので、馬凱が王姓より先に来たりしているのです。

17期政治局委員は王兆国、王剛のみの出席ですが、これはそれぞれ全人代常務副委員長、全国政協常務副主席のポストにあったからで、劉淇(前北京市委書記)のように党の職務から離れている人間や、回良玉のような国務院副総理の経験者もここには座れないようです。

今回、全人代第一副委員長に選出された李建国は主席台にいませんが、張徳江と同じく常務主席台に座っているためです。誓って欠席ではありません。全人代を開催する立場ですからね。

既に政治局常務委員を引退し、党の職務も降りている李長春、周永康は欠席。賀国強が欠席という報道は無いので、政協副主席の列にでも座っているのか。


■元制服組トップが失脚か

さて、李長春、周永康に加え会議に全く出席していないのが、会議開幕時点では国家軍事委員会副主席だった、徐才厚であります。

解放軍を指揮する軍事委員会は党と国家の2つの組織があります。党軍事委員会の組織編制は党大会前に終わっていまして、党側で選ばれた主席、副主席、委員がタイムラグを経て、全人代で国家側の主席、副主席、委員に選出されるのが通常の流れです。昨秋、党軍事委員会副主席をやめた徐さんは実質引退状態でしたが、今回の全人代を経て国家軍事委員会副主席の肩書きも消えることになります。

で、主席台の一列目を見回してみると、徐才厚が見当たりません。全人代開幕式にも出席していませんでした。もう1人の国家中央軍委副主席である郭伯雄は、相変わらず横から髪の毛を持ってきながら元気に出席しています。

20130323_写真_中国_2
*こちらが徐才厚さん。画像は昨年の党大会の時のもの。

徐才厚の欠席は昨年汚職容疑で失脚した谷俊山(前総後勤副部長)に関連して取調べを受けており、「欠席させられた」というのが米華字ニュースサイト・多維の見立て。

香港・太陽報によると、後ろ盾の江沢民が出てきて徐の疑惑は一度はなかった事にされたものの、「軍内の徐の政敵」が徐降ろしを展開したため、徐は幹部の駆け込み寺である北京の三○一医院に入院した、と報じています。危なくなると病院に駆け込むのは日本でもやりますけど、疑惑から逃れるために病院に行ってみたら、心因性のものなのか、命の危機の状況になってしまった……というよくわからない開設。

引退したとはいえ、軍の制服組トップの失脚となれば大きな事件です。「失脚した~」とメディアが騒いだあげくに空振りというのが劉奇葆、李建国と続いていますが、今回はさてどうなるのやら。

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*本記事はブログ「中国という隣人」の2013年3月20日付記事を許可を得て転載したものです。


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