中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年04月01日
■タカ派コメンテーター四天王とその個性
中国では軍事ネタのコラム、テレビ番組がかなりの人気。そうした軍事エンターテイメント需要を支えているのが、羅援少将、張召忠少将、彭光謙少将、戴旭大佐などきら星のごときタカ派軍事コメンテーターの皆さんだ。
階級をみるとすごい高官のように思えてわくわくするのだが、実はほとんどの人が退官しているのに、元の階級で呼ばれているところも面白い(参考記事:強硬発言を繰り返す中国少将がSNSで炎上=「中国の勇ましい人」とはどういう人か?)。
ちなみに羅援少将、張召忠少将、彭光謙少将、戴旭大佐の四天王(金鰤命名)だが、タカ派としてひとくくりにできない個性がある。
戴旭大佐はクレイジーな強硬発言が売り。今年1月には「もし日中が開戦したならば東京を直接爆撃してやれ」との過激発言も発している。なぜか中国のネットでは羅援少将の発言との誤解が広がり、それが日本の雑誌でも報じられてしまい、羅少将がとばっちりをくらっている。
その羅少将は「返り血に染まろうとも~~」的な熱い漢詩をブログで発表したり、エモーショナルな人という印象。で、彭光謙少将はたんたんとタカ派発言を述べていく面白みのないキャラ。
■四天王筆頭、張召忠少将の“逆神”っぷり
そして四天王筆頭、ぼくらの張召忠少将は100%予測を外す“逆神”キャラとして確固たる地位を確立している。
イラク戦争:米軍が攻撃することはないでしょう。→翌日から攻撃開始。イラク戦争:米軍は地上侵攻の前に長期間の空爆を行うでしょう。→その時点で地上侵攻は始まっていた。イラク戦争:(米軍の進攻速度が鈍化)中国にならった人民戦争方式で米軍の補給線はずたずたです。→たんに補給していただけ。スムーズに補給を終え、激しく進撃。イラク戦争:精鋭部隊が待ち構えるバグダッドには米軍もなかなか入れないでしょう。→その時点でバグダッドは陥落していた。リビア内戦:人民の支持を得ているカダフィが短期間で負けることはない。→半年で負けた。リビア内戦:カダフィは故郷のスルトに逃げることだけはない。→スルトにいた。