中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年04月10日
4月6日から8日にかけ、海南省ボアオ市でボアオ・アジアフォーラムが開催されました。ロシア、アフリカに続いて習近平の妻、彭麗媛によるファーストレディー外交が炸裂か!
と思ったのですが、思わぬ強敵が同席し一部の話題をさらっています。いや、本当に一部ですが。幾分ゴシップっぽい内容ですが、そういう見方も出来るのかと感心してしまったので紹介してしまいましょう。
■李鵬、最後の踏ん張り
その強敵とは李鵬元総理の娘で、電力一族らしく中国電力国際有限公司の董事長を務める李小琳であります。
娘さんの話をする前にちょっと寄り道してパパの話をば。李鵬自体はもう総理を二期目も続投することになった頃から既に死に体と思っていましたが、十八大を前に、汪洋、李源潮の常務委員入りを阻むなど、今さらながらの大活躍。
さながら十三大直前、万里や田紀雲の常務委員入りに反対した姚依林を髣髴とさせるものがあります。腐っても15年党中央にいて失脚しなかっただけのことはあります。とは言っても皆が乗っかりそうな「六四天安門事件に対する態度が良くない」という反対意見を出しただけなのですが。もっとも2人の足止めは果たして李鵬に得になったのでしょうか。
現在の李鵬は本当にいつお迎えが来てもおかしくない状態。脳卒中だか脳溢血だかで一度死にかけており、一昨年の辛亥革命100年記念式典を最後に公の場に出席していません。式典でも、たまにカメラに抜かれても微動だにせず、というか出来ないんでしょうけど。他の参加者が慌てて取り繕うといったところも見せられないくらいに弱っているんでしょう。そうした状態でも十八大を前に出てきた執念は買ってあげたいものです。
ちなみに娘だけではなく、息子・李小鵬(53歳)もがんばっています。今年1月には山西省長に就任しています。
小鵬氏が昨年12月に代理省長に就任した後、同省ではトンネル爆発事故や化学工場からの有害物質流出事故が起き、企業の通報の遅れが相次いで政府への批判も高まったが、小鵬氏への人事には影響しなかった。