中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年04月16日
アニメや漫画の中には「他は完璧なのに料理だけはダメ」「壊滅的に料理が下手」というようなキャラが出てきたりすることがあるかと思います。そういった料理下手系のキャラや、それに関連したネタは中国オタク内でもときたま話題になりますし、最近では「バカとテストと召喚獣」の姫路瑞希などがメジャーな(?)殺人料理キャラとして認識されている模様です。
先日、中国のソッチ系のサイトを巡回していた所、この殺人料理ネタを持つキャラに関して「なぜ殺人級の料理下手が好意的な欠点のような扱いになるのか」といったことに関する話を見かけました。確かに言われてみれば、料理が下手というのは微笑ましい欠点といった扱いになることが少なくないようにも思えますね。
そんな訳で今回はその辺についてのやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの議論
アニメや漫画、ギャルゲーなんかを見ていると殺人料理の欠点を持つキャラが少なくないと思うが、どのケースでもわりと好意的な欠点として扱われているように思う。しかし、なぜ殺人料理は好意的な欠点になるのだろうか?何となく理解できるような気もするが、もやもやしたものも残る。
なるほど。考えてみれば殺人料理の特徴ってちょっと不思議かもな。料理を練習しても進歩しない或いは進歩の方向性を間違えているのに、その料理による被害は常に出現し続けている。また殺人料理キャラ自身は味見していないのか、自分の料理が殺人料理だと気付いているケースは少ない。現実で考えたらまず付き合いたくないレベルの人間だよな。でも、二次元だと許される。
二次元ならネタとして笑えるからじゃないか?正直、暴力キャラよりもマシに思う。
愛に応える試練と言うヤツになるしな。殺人料理と言う名の愛を受け取ることすらできないのに、彼女を愛する資格があるのか、とかそんな感じで。
食べなかったらもっとヒドイことになりそうだから食べて死ぬというケースもよくあるよね。ただ、暴力による外的なダメージと殺人料理による内的なダメージ、どっちがキツイか改めて考えると迷うな。日本料理、特に弁当は冷めた食物だから衛生面で失敗するとシャレにならないような気も。
料理下手というか殺人料理に関しては数少ない二次元が三次元よりもヒドイことになる例だと思う。現実では練習すればマトモになるが、二次元では改善されなかったり殺人的な破壊力がパワーアップしたりする。しかし、これでも良いとされるのは何故か。キャラ付けだからか。
実際にマズイ料理を出されて食べなきゃいけないってのはキツイよね。食べたときにショックを受けるから、反応も難しいし。殺人料理、食べられない料理を強制的に食わせようとしてくるのって、現実にいたら一番マズイタイプの欠点かもしれない。
味に関しては二次元のような凄まじいことは少ないと思うが、現実には別の危険があるぜ。料理そのものよりも、火力の使い方がヤバかったりする。危うく火事になって物理的に殺人になりかけたケースがあった。
ちょっと待て。お前らもしかして、彼女に料理を作ってもらっているのか……?恋愛死ね死ね団を脱退したというのか!?
現実の経験と比較して発言している……このスレには裏切り者がいるぞぉぉぉぉ!
今思いついた。他人の恋愛や、画面の中のハーレム系主人公への反感を減少させるために、殺人料理により崩れ落ちる主人公を見せなければならないということじゃないかな!
だいたいは、殺人的な物体の完成後、無理矢理食わせられる主人公、そしてぶっ倒れる、といった流れだよね、
彼女の料理がダメなら自分で作るか、基本的には外で食うか買う方にしてればいいんじゃないのか?家事仕事も減るしそれに反対することはそんなにないと思うんだが。
ストーリー展開上そうはいかないだろう。目の前に完成品が出現するケースがほとんどだし。あと日本では料理のできるできないは女性のプライドに関わるっぽいしね。できないままでもOKとはいかないんだろう。
そう考えると日本には独自の苦労があるんだろうな。正直、女性が料理してくれる、ということはなんかちょっと憧れるが、逆に考えれば殺人料理を作るような女性とくっついた場合はどうなるやら……
自分で作った方がウマイから自分で作ってヒロインと食べる……とはいかないのだろうか?
料理下手、殺人料理を食わせるというのがある種の好意的な欠点的な扱いになるのは、それが好意から行われるものだからじゃないか?ヤンデレほど極端ではないが、扱いの難しい欠点だから面白いことになっているというか。
日本のアニメや漫画、ゲームのヒロイン像を見ていると、料理ができる、家事能力が高いというのが日本のオタク界隈ではキャラクター造形上かなり強烈なアピールになるっぽいんだよね。もちろんウチの国でもそういうのはあるが、日本の女性には主婦という家事専門の生活方式があるくらいだから、たぶんウチの国より重要で、それだからこそ欠点として面白いアレンジになるんじゃないかな。
主婦関係よりも「弁当」の方が大きいんじゃないか?ウチの国と日本の学校のシステムの違いの中で非常に大きいのが弁当で、日本の学園モノの作品ではこれがストーリーや演出上で重要なものになる。そしてここでは女性キャラの手作り弁当というのが大きな意味を持つ。また弁当ならば毎日ではないから突発イベント的に処理できる。これが結婚して家庭で毎日だったらシャレにならないが、学校の昼食とかならまだネタにできるのではないかと
確かに弁当ってのは、女性キャラの料理を出す機会として使い勝手が良いよな。日本の学校では無理なく話を作れる。コレがウチの国だと……学校出て食事か、学食か……どちらにしろ一工夫しないと良い演出にはできんかもな。
弁当を作ってくれるシーンや受け取るシーンがよくあるが、これに関してはウチの国との感覚の違いもあるような気がするね。恋人が料理を作ってくれるというのは嬉しい、ありがたいというのには同意だが、作ってあげるというのが普遍的なアピールになるというのは、やはり日本の環境、食習慣による部分もあるのではないだろうか。
作中のヒロインが殺人料理状態から離脱できる例は少ないが、料理が出来ないという欠点に関しては、比較的解決し易いってのも、好意的に感じられる要素じゃないかな。付き合いを続けていく上では、外食してもいいし、主人公が作っても良いんだし。
そういや最近は餌付けでヒロインひっかけるケース多いかも。主人公の料理スキルをアピールする機会にもなる。便利だ!
料理って特別な経験が無くてもイメージし易いし、女性キャラの評価でも好感度を獲得し易い部類に入るだろうから、そこでアクセントとしての欠点描写をすることも多くなるんじゃないかな。ネタにもできて反感を買いにくいとでも言うか。
でも、実際に三次元世界で似たようなケースにぶち当たったらどうすればいいんだろうか?幸いなんだか不幸何だか分からないが、俺はそのケースに当たったことはない!だから分らない!