■2013年第1四半期中国モバイル検索市場は百度が首位もPC検索ほどの強さは示せず■
まず、モバイル検索各サイトの市場シェアです。
中国検索市場の雄、百度(Baidu)がトップに位置し37.5%の市場シェアを有しています。そして2位にはテンセントの搜搜(SOSO)が16.7%で続き、その後は宜搜(easou)が15.7%、易査(YiCHA)が11.2%、搜狗(Sogou)が7.4%、そして第5位にGoogle中国が6.3%のシェアで続く形になっています。
■PC検索市場は百度が68%のシェアを獲得も360の躍進で占有率は低下
モバイル検索市場でもトップにたった百度(Baidu)ではありますが、同時期に発表された下図
PC検索市場ほどの強さは見せられていません。
モバイル検索市場でのシェア拡大は以前からの百度の至上命題で独自OSを提供し、携帯メーカーと協同で同OS搭載端末を提供していますが、今のところ劇的に改善、とまではいっていないようです。
また、余談になりますがPC検索市場でも一時期は75%以上のシェアがあった百度ですが、中国セキュリティソフトの大手360が2012年8月からPC向け検索サービスを開始し、少しずつそのシェアが侵食されているようです。
侵食されているのは百度だけでなく、Googleやその他ベンダーも同様ですが。
360はインターネットエクスプローラーをベースとしたブラウザー「360安全瀏覧器」、インターネットエクスプローラーとChromiumをベースにしたブラウザー「360極速瀏覧器」を提供していますが、このブラウザ経由の検索でシェアを伸ばしたようです。
カスタマイズブラウザで検索エンジン業界に勝負をかけるという新たなトレンドを作り出しましたが、その360もモバイル検索サービスをPCから遅れること3ヶ月後の2012年11月から提供していますが、こちらはPCほどは順調にシェアを伸ばせていないようで、まだ先の図には出てきていません。
■モバイル検索はどの程度使われているのか?モバイル検索は最新の
CNNICレポートによると2.9億人ほどのユーザー規模とのことですが、各ユーザーはどれくらいの頻度でモバイル検索を利用しているのでしょう。
1日に3回以上利用するというユーザーが最も多く57.3%で、1日1〜2回というのが14.9%、週に数回というのが9.3%と続きますが、あまり利用しないというユーザーも18.5%います。
これがPCの検索となると1日に複数回検索するユーザーが9割強。モバイルはまだまだという気もしますが、モバイルインターネットユーザーは急速に増加しています。先のCNNICのレポートでも既に中国でのインターネット接続手段としては最も利用されている手段になっていますので、今後はモバイル検索の機会も非常に増えていくのかも知れませんね。
さてさて、今後モバイル検索市場は百度がPC並みの強さを見せていけるのか、PC市場で急速にシェアを取っている360がこちらでも快進撃を見せるのか、またはその他ベンダーが台頭してくるのか。中国モバイル検索市場の陣はこれからますますヒートアップしていきそうです。
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