■【サッカー】「小日本に我慢できなかった」山田暢久に唾吐きの中国人選手=中国メディア、ネットに広がる支持■
Urawa Reds vs. Gamba Osaka / ucb
2013年4月24日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL) のグループリーグF組第5節、浦和レッズ対広州恒大の試合が行われた。決勝トーナメント進出に向け後がなくなった浦和は3対2で勝利。最終節に望みを繋いだ。
はやばやと決勝トーナメント進出を決めていた広州、この試合は消化試合だったずだが、負けても2点差以内ならば決勝トーナメント進出が決まった広州だが、主力選手の張琳芃が山田暢久に唾吐きでレッドカード。アジア・サッカー連盟(AFC)から複数試合の出場停止処分を受ける可能性が出るなど、後味の悪い試合となった。
■小日本に我慢ならなかった
さて、試合から2日が過ぎた今も張琳芃選手の退場が中国で話題となっている。
*5分前後から問題のシーン。
山田暢久が張琳芃と競り合いながら走ったが、その際に襟か髪の毛をつかんでいるように見える。転倒した張琳芃だが、起き上がると猛烈な勢いで山田暢久に体当たり。さらに倒れた山田に唾を吐きかけた。このプレーで一発退場となった。
消化試合、しかも後半ロスタイムでのレッドカードとあって軽率すぎるとの批判が高まる中、張琳芃は25日に微博(マイクロブログ)で次のようにつぶやいている。
全北現代との試合を覚えているが、相手は頭を抑えたばかりか手を踏んづけてきた。実際キレたかったが我慢した。昨日も同じ位置で髪の毛を引っ張られ、最後には髪の毛をつかんだまま投げ飛ばされた!レッドカードをもらう必要はなかったと多くの人が考えているのは知っている。確かに私には成熟、冷静さが足りなかった。しかし小日本を相手に私は我慢を続け、最後に我慢できなくなって爆発したのだ!この場において、ファン、監督、チームメイトに謝罪したい。
謝罪しているように見えないというか、明らかに開き直っているというか。広州恒大は主力選手を1人欠いたまま、決勝トーナメントを戦うことになるのだが、その責任をわかっているのだろうか。
ちょっと面白いのが張琳芃マイクロブログのプロフィール欄。「成熟は年齢で決まるのではない。どれほどの責任を担えるかで決まるのだ」というかっこいいセリフが書かれている。張はまだ23歳の若手だが、それでも責任から逃げないと言う姿勢は格好いいが、言っていることとやっていることがまったく別である。
■中国メディア、ネットの反応
このつぶやきがきっかけなのか、「張琳芃よくやった、髪の毛を引っ張った山田暢久こそレッドカード」という論調がマスコミ、ネットの書き込みともに増えている。
まあネットの書き込みはサッカーに興味がない人もごっそり書き込んでいるのだが、サッカーメディアまでもが「最初は軽率だと思ったが、よく見ると髪の毛を引っ張られているではないか。これでは我慢できないのも当然だ。山田はレッド」的な書き込みをしているのはちょっと異常である。
もちろん髪の毛を引っ張る行為はほめられたものではないが、それに一々キレてレッドカードをもらっていてはとても試合には勝てないのではないか。かっかしすぎて試合を壊す、要らないカードで退場者が増えてチームが回らなくなる、は中国サッカーのお家芸で、サッカーメディアからもよく批判されているポイントでもある。
今回に限って擁護論が浮上するのは、やはり対日本戦という特殊な要因もありそうだ。「小日本に我慢できなかった」と“愛国精神”を吐露した以上、これ以上は叩けないという意識を感じる。ここをクリアできないと中国サッカーは強くなれなさそうだが……。
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