中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年04月26日
DSCN0505 / t.ohashi
四川省の雅安地震。被害が大きかった雅安市宝興県、蘆山県、天全県は被害額を発表したが、その総額は1000億元(約1兆6000億円)弱。昨年のGDPの21倍に相当する膨大な金額だ。
2010年の青海地震は約2700人の死者がでる大惨事となったが、その被害額は610億元(約9760億円)と算出されている。雅安地震も大災害であることは間違いないが死者数は約200人。青海地震を上回るほどの被害があったのかは疑問だ。国際機関や専門家は今回の損害は100億元(約1600億円)を超えると推定しているが、自己申告とは一ケタ数字が違っている。
中国のネットユーザーから被害額を過大に算出することで、中央政府からの資金を多めにかすめとろうとする焼け太り詐欺ではないかとの批判も寄せられており、「国難がニセ領収書に代わった」「貧困県が地震一発で百強県に早変わり」などと揶揄されている。
関連記事:
【雅安地震】安倍晋三首相が援助表明、中国は「現時点では不要」と返答=中国ネット民からは自国政府批判の声も
【雅安地震】マグニチュードと震度を誤解、勘違いの政府批判に見る震災対策の難しさ
【速報】四川省でM7.0クラスの地震=SNSで伝えられた被害状況―中国
青海地震被災のチベット人から家を奪う地元政府、チベットの老婦人が省庁前で焼身抗議―中国(tonbani)
青海地震から1年半、いまだ寒さと飢えに苦しむ子供たち―チベット(tonbani)