＊当初、「ボスが買いに行っているから離陸を待て」としていましたが、正しくは「免税タバコを買い忘れたので、すぐ買ってくる。それまで離陸を待て」でした。おわびして訂正します。


ボスのために免税店でタバコを買ってくるから帰って来るまでフライトを遅らせろ。この横暴な武装警察の要求が拒否され、そのまま飛行機は目的地へ飛んだというお話。たまには煽りっぽいタイトルでもいいでしょう。

ボスの買い物のために女性武警が遅延要求（太陽報 2013/5/8）
女性兵、長官のためにフライト遅延要求もCA拒否（鳳凰衛視 2013/5/8）

太陽報などによると5日、貴陽（貴州省都）発香港行き香港航空が出発直前、貴陽空港付きの女性武警が機体にダッシュで接近。




ちょうど揉めてる時の写真らしい武警は「自分のボスが免税品のタバコを買うのを忘れた。私がすぐ買って来るのでフライトは少し待って欲しい」と乗員に掛け合ったものの、「申し訳ないが、全機を待たせる事は出来ない。既に離陸の準備中であり、フライトを邪魔しないように」と、にべもない返答で拒否。そのまま香港へ向かって飛んでいったようです。

微博で拡散されたこの事件、CAの対応を称賛するものがほとんどだったものの、大元のツイが写真と簡単な説明だったため、中には録音したものをうｐしろとかツイ主が責められていたのですが、6日夜に香港航空が事実であると認めたためその手の声は無くなった模様。

以前同じように幹部が特権をちらつかせ、フライトを遅らせたことがありましたが、全く逆の対応。香港人だからできる対応なのでしょうかね（「幹部」とは誰なのか、2011/05/15）。中国本土の航空会社だったら素直に待っていてくれたのかもしれません。

香港航空はこれ以上騒ぎを大きくしたいのか、事実を認めた以外、詳細を明かしていません。ただ日程や目的地がモロバレで武装警察関係者であるということも明らかなので特定は容易ではないでしょうか。身元バレして解任というルートもあるのでしょうか。

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＊本記事はブログ「中国という隣人」の2013年5月9日付記事を許可を得て転載したものです。

（執筆者：水彩画）