中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。

2013年05月17日
中国でオタクと言いますか、アニメや漫画にハマる人間がでるようになってから、なんだかんだで随分と時間が経っていますし、その間に人気となった「過去の名作」といった作品も少なくありません。
ただ、そういった作品への評価は高いものの、「今の感覚で見るとどうなのか」といったことになるとハッキリしない所もあるようで、「過去の名作の現在の感覚での評価」や「過去の名作を基準にした作品評価」といった話題ではもめたりすることもあるようです。
先日中国のソッチ系のサイトで「昔の名作が今放映されたらどうなる?」といった仮定の話に関するやり取りが行われていましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの議論
過去の「名作」は少なくないが、そういった昔の名作が今新作として放映されたらどうなる?どう評価されるのだろうか?もちろん見る側はその作品に関する知識は無しという仮定での話だ。作品の良し悪しではなく、純粋にどういう反応が出るかと言うのを考えてみたいんだが、どうだろう?
例えとしては、「黒子のバスケ」と「スラムダンク」がぶつかったらとか、そんな感じか。
「スラムダンク」に限って言えば、「黒子のバスケ」より確実に人気出るだろ。あんな非科学的なスポーツ作品では「スラムダンク」に勝てないよ。
うーむ……「スラムダンク」は間違いなく今の時代でも人気が出るだろうが、一番最初の桜木花道が不良やってる時、バスケにはまり込む前の展開がちょっと難しいように思う。作品の序盤に限って言えば「黒子のバスケ」の方が効果的に思える。
仮定の話だから、現在の作品が過去の名作の延長線上にあるということ、「その作品がなければ今の人気作品は生まれなかった」というのは無視して考えていいんだよな。例えば「スラムダンク」がなければバスケ漫画と言うジャンルはもっと小さなものになっていただろうし。ただ、そうなるとやはりいくら名作とは言っても今の時代では苦戦してしまうのではないだろうか。昔の名作の成果の延長線上にあるのが今の作品なのだから。
画質とかキャラデザについては?ハッキリ言って、昔の作品の画質とキャラデザを今の時代にそのままもって来たら絶対に叩かれるぞ。
キャラデザはともかく画質は今の時代に合わせてってことでいいんじゃないか?機材や技術面とかは時代の進歩である程度普遍的に備わるものだし。ストーリーや設定、作品展開に絞って考えてみればいいんじゃないだろうか。
よし、それで考えてみよう。まず俺の心の名作の「デジモン」だが……いかん、「子供向け」というだけでウチの国のオタクの間では切り捨てられて埋まりそうな気がしてならない!
デジモンはうまくいけば主題歌の「Butter-Fly」に関しては、うまくいけば動画サイトとかでネタになるのでは……
原作が少年ジャンプで連載された、男性キャラが多い作品は「腐女子向け」とか言われて叩かれるんだろうなー
「エヴァ」を今の時代にもって来たらどうなるか……なんだかんだで話題になりそうなのは確かだし、衝撃を与えそうな気もするが。
「エヴァ」は今の時代だったらむちゃくちゃ叩かれまくって、評価どころじゃなくなると思うわ。
「エヴァ」は現実の放映当時のような肯定的な評価は少なくなるんじゃないかな。当時の人気は社会情勢によるものもあったろうから。しかし劇場版「破」の成功を考えると、人気にならないで埋もれるようなこともないだろう。
昔の作品は思い出の中で美化されている所もあるからね。今の時代にもって来たらガッカリする可能性の方が高いと思う。
ところで今の「新番」扱いということは、日本と同じ週1回の放映ペースで見るのか?昔のアニメって話数こそ多いけど、1話の進展がゆっくりだしストーリーの密度も低いよ。当時ウチの国のテレビでは毎日放映になっていたことが、ウチの国の子供がハマる上でのプラスになっていたのは間違いない。逆にまとめて見ることができるなら、ちょっと画のクオリティが低いくらいならなんとかなるような気もする。
考えてみれば、今の新作アニメ、特に深夜枠の作品の「吸引力」ってすごいことになっているのかもね。第1話から話に引き込んで、1話ごとにきっちり話題を提供し、毎日放映に慣れているうちの国の人間に1週間興味を持続させる。
ウチの国のテレビアニメはほぼ毎日放映だったからなぁ……あれが1週間に1話だったらどうなったやら。作品の内容以前に、今の時代の作品に慣れている人間にとって、昔の作品を1週間1話のペースで見せられるのは耐えられないかもしれんな。
現在のスタイルに合っているかどうかはともかく、面白いものは面白いし名作は名作だと思うよ。中にはもちろん現在の感覚ではついていけない、面白く感じられないような作品もあるかもしれないけど、「スラムダンク」のような作品ならきちんと人気は出るはずだ。
「ジョジョの奇妙な冒険」のアニメは格好のモデルじゃないか?アニメ化された部分は原作の第二部までだから、まさしく「今の技術で作った昔の作品」のアニメだ。そして、なんだかんだで人気になった。昔の作品であっても、今なお通用する作品というのはあるはずだ。
「ジョジョの奇妙な冒険」か。確かに良い例だ。私は原作見たことないけど、アニメに普通にハマってしまったからね。
でも、昔に比べてアンチが増えたり、細かい所を叩かれるのは避けられないんじゃないかな。今の時代はネットがあるから、テレビの時のように「一回見て終わり」という感じではないし、小さな問題、作画崩壊などがいつまでも証拠として残ってしまう。
これは面白い仮定の話だね。オタクの間ではよく「昔の作品の方が面白い。今の作品はクズばかりだ」という話が出るが、実際昔の作品を今に持ってきても人気が取れると信じている人間は案外少ないんじゃないかね
まぁその手の話は「比較して叩く口実」というか、自分の不満を補強する材料として使われることが多いからな。「最近のアニメはダメだ」という声はそこら中で聞くが、その発言の意味するものは「俺が欲しいものじゃない」ってだけだったりするし。
「聖闘士星矢Ω」への反応を見ると、作品によっては難しいと感じてしまうね。言っちゃなんだけど「Ω」って非常に王道ストーリーで、しかも良心的な作品だと思う。過去の「聖闘士星矢」も尊重している。でも昔のファンからは叩かれまくっているし、当時見ていなかった現在の若い層からのファンも少ない。昔と今ではアニメを見る感性や求められているもの、更にはファン層の動きが変化しているのは間違いないから、過去の名作を現在にそのまま持ってきたとしてもうまくいかないケースの方が多いんじゃないかな。
逆に今もし放映されれば受け入れられるような作品ってなんだろう?個人的には「ヒカルの碁」なんかは画も内容もストーリーも十分今の時代で通用すると思うんだが。
昔の名作ってわけじゃないけど、私は「子供向け」として切り捨てられた名作が今放映されないかと思ってしまうね。もしテレビで普通に放映されていたら幅広い年齢層の視聴者が見るわけだし、オタク内での狭い反応、「子供向けだから」と切り捨ててしまうこともないのではないかと思う。「プリキュア」や「イナズマイレブン」なんかは特にそう思う。
なんだかんだで、今のアニメって過去の作品を基礎にして発展したものなんだよね。作品をどう評価するかは別として、少なくとも最近の新作が今の視聴者の好みにあっているのは確かだし、昔の作品は今の視聴者の好みとは微妙にずれているというのも感じる。またそれと共にアニメ関係の変化或いは進歩なども見て取れるのが興味深い。