中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年05月19日
開放路線の始まったミャンマーで、道路網の整備が始まろうとしている。
ミャンマーの国際的な幹線道路といえば、山岳に閉ざされるインドや中国との国境ではなく、ミャンマーへの玄関口とも言えるタイとのつながりとなる。未発達のミャンマー国内の道路網だけを整備するより、タイからのアクセスを良くした方が、経済的メリットははるかに大きい。
ミャンマー政府は、「NEDA」(近隣諸国経済発展協力庁)を通じて、タイと結ぶ4つの幹線道路を計画している。新しいシルクロードの建設と銘打っての計画である。
北から順に説明しよう。第一の路線はタイ西北部メイソットからヤンゴンまでをつなげる400キロの片側2車線道路。来年調査と測量が開始される予定。メコン東西回廊の西側となる。第二の路線はカンチャナブリを北北西に行った国境の街スリー・パゴダ・パス(三塔峠)とヤンゴンを結ぶ道路。第三の路線は建設予定の大規模コンビナート、ダウェイとカンチャナブリを結ぶ110キロ道路。融資元が決まれば、ダウェイとタイの港レムチャバンをマラッカ海峡を回ることなく、陸路で横断できる。
第四の路線はホアヒンの南、プラチュアップ・キリカンからミャンマー南部のアンダマン海海岸メェイをつなぐ190キロ。メェイはタイ向け海産物を出荷する港町。この道路が出来れば、タイのバンコクの南、サムットサコーンのマハチャイ市場への輸送時間も3~4時間減らせるという。
*本記事はブログ「チェンマイUpdate」の2013年5月18日付記事を、許可を得て転載したものです。