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「コナン、しんちゃん、中華一番」、中国人オタクの「心の名作」=90年代後半から0年代初頭に中国で放送されたアニメ一覧(百元)

2013年06月01日

■「コナン、しんちゃん、中華一番」、中国人オタクの「心の名作」=90年代後半から0年代初頭に中国で放送されたアニメ一覧(百元)■

オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力

■オタ中国人の憂鬱アップデート

2年ほど前にブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」のまとめ本「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力 オタ中国人の憂鬱」を出させていただきましたが、この2年で中国オタク事情も大きく変わり、書籍の内容も一昔前の話になってしまっています。また、いつもの中国オタクの反応という形では紹介するのが難しい話というのもたまってきていますので、「オタ中国人の憂鬱」のアップデートになるような話を書いていこうかと思います。

第8回となる今回は「90年代後半から00年代前半にかけて放映されたアニメ」
について。

<オタ中国人の憂鬱アップデート>
ロボが好きな日本人オタク、人間が好きな中国人オタク=中国でマクロスほどガンダムが流行らない理由(百元)
中国オタクコンテンツ市場の今=ネットで生き残ったアニメ、消えていく漫画とゲーム、ラノベの台頭(百元)
中国の海賊版を支えてきたファンサブ活動に変化の波=戸惑う中国人オタク(百元)
中国で人気になる日本アニメの傾向とは?大前提は日本人に受けること!(百元)
中国で広がる日本アニメの正規版ネット配信=テレビはダメなのにネットはOKの理由とは?(百元)
80年代に中国で放映されていた日本アニメ一覧、香港・台湾経由で流入した“すごい作品”も(百元)
北斗の拳と星矢で日本アニメ人気確立、90年代前半に中国で放送された日本アニメ一覧(百元)


■海賊版VCDの時代

1990年代後半辺りから、中国では海賊版VCD(ビデオCD)が普及するようになり、テレビ以外のルートで広まる日本のアニメ作品がどんどん増えていきます。テレビの影響力は依然として大きいままでしたが、テレビ以外のルートで見れる作品は種類も多く、入ってくるスピードも速いということで、海賊版経由で作品にハマる人もどんどん増えていった時期ですね。

今回の記事を書くにあたってイロイロと教えてくださった方も、この時期になってくると記憶があやふやになってくるそうで、特に00年以降はハッキリしなくなってくるそうです。

そんな訳で今回紹介させていただく内容に関しては、ある程度の抜けやズレがあるかと思いますし、ちょっとした参考程度に考えていただければ幸いです。


■96年頃中国本土のテレビ局で放映されていた作品
スーパーロボット超合金 マイトガイン
「ジャンケンマン」
「What's Michael?」
「魔法陣グルグル」
「名探偵ホームズ」
「とんでぶーりん」
「逮捕しちゃうぞ」
(OVAも含む)「B'T-X」
「うしおととら」
「チロリン村」
「ハクション大魔王」
「H2」
「勇者エクスカイザー」
「ドラゴンボールZ」
(劇場版)「勇者警察ジェイデッカー」

香港や台湾のテレビで放映され、中国本土でも場所によっては視聴することができた作品
「ふしぎ遊戯」
「機動武闘伝Gガンダム」

この辺りでは、新しい作品と古い作品が混在していますね。またOVA作品もわりと放映されているようですし、日本の放映と時期的にそう離れないで放映、視聴されていた作品もあったようです。それから、この辺りで「Gガンダム」が香港や台湾で放映され、中国本土でも場所によっては視聴されていたそうですから、「Gガンダム」が実質的に「中国本土で初めてテレビ視聴されたガンダム」ということになるんでしょうかね。


■97年頃中国本土のテレビ局で放映されていた作品
天地無用!War on Geminar パート2 (北米版)
「セーラームーンシリーズ」
「熱血最強ゴウザウラー」
「ちびまる子ちゃん」
「新世紀GPXサーバーフォーミュラ」
「勇者指令タグオン」
「天地無用!」
(TV版に加えてOVA版もあったそうです)「魔法騎士レイアース」
「太陽の勇者ファイバード」

香港や台湾のテレビで放映され、中国本土でも場所によっては視聴することができた作品
「らんま1/2」
「新機動戦記ガンダムW」

エルドランシリーズ三部作の三作目「ゴウザウラー」が前作前々作からちょっと間を置いてこの時期に放映されたそうです。それと勇者シリーズは放映する順番が日本とは違ったものになっていた模様です。

それから、「ちびまる子ちゃん」は香港や台湾のテレビでも放映されていましたし、主題歌の「おどるポンポコリン」の中国語版が90年代前半~半ば辺りに中国で人気になっていたなどということがあるので、恐らくこれより早いタイミングで入っていたのではないかと思われますが、この辺に関しては具体的な時期がハッキリしなくて申し訳ありません。


■98年頃中国本土のテレビ局で放映されていた作品
中華一番!スペシャルTVオンエアーミックス& ― オリジナル・サウンドトラック
「キャッツ・アイ」
「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」
「名探偵コナン」
「剣勇伝説YAIBA」
「クレヨンしんちゃん」
「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」
(OVAの「11」
と「ZERO」
だったそうです)「魔動王グランゾート」
「快傑ゾロ」
「中華一番」


ここで「名探偵コナン」「クレヨンしんちゃん」「中華一番」といった、現在の中国でも非常に影響の強い、或いは現在もファンが増え続けている作品が入ってきます。現在中国のネットで話題になり易い「心の名作アニメ」とされるような作品はこの時期から数年の間の作品が多いように思えます。

また「キャッツ・アイ」が放映されていますが、90年代の中国では北条司作品の人気が非常に高かったのが影響しているのかもしれません。北条司作品では「シティ・ハンター」の漫画も人気が高かったのですが、そちらのアニメはテレビの方には入っていない(或いは広まっていない)ようです。

それとこの頃から規制が厳しくなり、香港、台湾のテレビを中国本土で見ることが出来なくなってしまったそうです。


■99年頃中国本土のテレビ局で放映されていた作品
黄金勇者 ゴルドラン DX 鋼鉄武装 アドベンジャー
「Dr.スランプ」
(81年から放映された古い方だったそうです)「新世紀エヴァンゲリオン」
(「福音戦士」
という中国語タイトルで、訳語も基本的に香港台湾版を元にしていたそうです)「カードキャプターさくら」
「黄金勇者ゴルドラン」
「ポケットモンスター」
「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」
(OVAの「SAGA」
だったそうです)


■00年頃
「新世紀エヴァンゲリオン」(こちらは「天鷹戦士」という中国語タイトルで放映されました)
「神風怪盗ジャンヌ」
「吸血姫美夕」(テレビアニメ版)
「愛天使伝説ウェディングピーチ」

エヴァは2つのバージョンが放映されたそうで、中国本土でエヴァファンが広く広まるきっかけになったのは「天鷹戦士」の方だったそうです。ちなみに「天鷹戦士」は数々の迷訳迷セリフ、妙にチープになっちゃった主題歌、多くの修正削除など、ネタ方面でも様々な伝説を生み出してしまいました。


*「これぞ精神汚染やで……」とのコメントがついている、伝説の吹き替え主題歌「新世紀天鷹戦士」のオープニング。

■01年頃
「勇者王ガオガイガー」
「デジモンアドベンチャー」
「超魔神英雄伝ワタル」
「万能文化猫娘」
(テレビアニメ版)「スレイヤーズ」

「デジモンアドベンチャー」と主題歌の「Butter-Fly」は人気が高く、特に「Butter-Fly」はアニソンの名曲となるとほぼ必ず挙がる曲です。現在の若い世代の中国オタクにとっては、小さい頃に心に刻まれた名曲なのだとか。


■02年頃
復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション (KCデラックス)
「星界の紋章」
「ドラゴンボール」
「蒼き伝説シュート」
「サイボーグクロちゃん」
「頭文字D」
(その後04年、06年頃に続きが放映されたそうです)
03年頃「ロスト・ユニバース」
「釣りキチ三平」


■04年頃
「ASTRO BOY 鉄腕アトム」
「ジャングル大帝」
(第何作目かは不明です……)

長々と書いてしまいましたが、中国で放映されたテレビアニメについてはこんな所ですね。


■日本アニメテレビ放送の禁止とネット海賊版の時代

00年代に入ってから作品数が少なくなってくるのは、この辺りになってくるとテレビで放映されたのか、海賊版VCDで見たのか記憶があやふやになってくる人が多く、テレビ放映だと断言できない或いは放映時期がハッキリしないというのも原因の一つです。そんな訳で、その時期に関しては今回紹介させていただいた作品以外の作品も放映されていたかもしれません。

この後しばらくは日本のアニメの人気が続くわけですが、後の方になると中国のテレビでは「ビデオクリップの紹介」というような形で実質的に放映してしまうようなやり方も出て来たそうで、どんな作品が入ったのかということと、どんな作品が見られているのかということに関してはいよいよハッキリしなくなってくるようです。(そもそも、海賊版という形で大抵の作品が入っていた時期でもありますし)

そしてその後06年に外国製のアニメがゴールデンタイムでの放映禁止となり、日本のアニメは実質的に中国のテレビでは流せなくなってしまいます

しかしその頃になってくるともうネットの環境も整い、日本のアニメを見て育った世代もテレビ以外の非正規ルートを使いこなすようになっていましたから、テレビ中心の時とは違う流れで日本のアニメのファンが増えていくことになります。

この時期になると、日本のアニメ作品に関する情報は一通り中国に入るようになっていましたし、人気になるかどうか、広い範囲で知られるかどうかはともかく、とりあえず新しい日本のアニメ作品に関しては中国にもほぼ入っていくようになっていましたね。

今回の記事を書くにあたっては、非常にありがたい情報を教えていただくことが出来ました。この場で再度、お礼の言葉を述べさせていただきます。とりあえずこんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

<オタ中国人の憂鬱アップデート>
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80年代に中国で放映されていた日本アニメ一覧、香港・台湾経由で流入した“すごい作品”も(百元)
北斗の拳と星矢で日本アニメ人気確立、90年代前半に中国で放送された日本アニメ一覧(百元)

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2013年5月5日付記事を、許可を得て転載したものです。

 コメント一覧 (3)

    • 1. しちやん
    • 2013年06月02日 10:51
    • 日本のアニメや香港台湾番組が中国本土で見られたなんて信じられないや。。。
    • 2. tips for writing a resume
    • 2014年07月15日 22:08
    • デジタル選択肢の出現は、プロ膜装置や在庫のコストはまた、伝統的なスタジオ膜に直接、又は星生成することができることにハードルであった​​。
    • 3. 妹
    • 2014年09月19日 05:37
    • ★逆に中国アニメは日本では1本も放送されなかったよな。
      実に不公平だな。

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