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2013年06月17日
■中国一の嫌われ者
中国きっての嫌われ者といえば、都市管理局、通称「城管」だ。無認可屋台の取り締まり、ゴミのポイ捨て取り締まり、駐車違反などなど、街中での細かい取り締まり、民草ともめそうな仕事を一手に引き受けている役職だが、露店の女性をなぐった、賄賂を受け取っていたなどなど、問題を起こすことが多い。
2013年6月、中国では何度目か分からない城管炎上祭りが発生中。というわけで3件の事件をさらっとご紹介。
■ダブルフットスタンプ
今回の炎上祭りのきっかけとなった事件。倒れ伏した人にダブルフットスタンプをかましている姿が映像に残り、話題となった。なお城管側は「正規の隊員ではなく、臨時職だった」の定番言い訳で逃げているほか、謝罪の手紙を公表したかとおもいきや、それが問題の隊員が書いたものではないことがばれるなど、迷走が続いている。
■昼と夜の境目、黄昏を生きる城管隊員
ひとたび城管への批判が高まると、次々と新たな炎上ネタが投下され、拡散されることになる。というわけで次は湖北省武漢市。
昼は城管。
夜は露店店主
果たしてその実態は?
というネットで盛り上がったのが「双面城管」ネタ。取り締まる側と取り締まられる側、1人二役やないかとネットで暴露され、話題となった。17日、武漢市都市管理委員会は記者会見を開き、「立場を変えて露店店主の気持ちを知るためだった」と説明している。潜入捜査官だったということらしいが……。
*隊員たちは露店日記を書いて報告していたという。「警備員が賄賂をもらって見逃してもらっているところを見ました」などという記述もあり。
■男塾名物・直進行軍的ななにか
そして湖南省邵陽市。店主と城管が口論になった後、城管部隊は棍棒やら斧やらを持ちだして店をむちゃくちゃに。
あまりにもわかりやすい写真。マフィアそのものだとちょっとした話題に。
*追記
斧は店主側が持っていたもので、城管が奪ったとの経緯だそうです。続報によりますと、店側がワゴンを道に置いていたことで、城管と店側がもめバトルに。店主が武器としていた斧が取り上げられたという筋書き。しかしもめ事の際、城管側が負傷、切れた隊員たちが店をめちゃくちゃにしたというのは事実のこと。
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