中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年07月04日
2013年7月3日、テンセントの2013年度パートナー大会が開催されました。急成長を続けるモバイルコミュニケーションサービス、中国版LINEとも言われる「微信(WeChat)」に関する重要な発表もいくつか行われましたが、今回はその中から海外展開についてご紹介します。Tech QQ, WeChat公式ページ, Tech Webを参照しました。
微信(WeChat)の海外ユーザーは今年4月に4,000万人、そして5月には5,000万人を突破していましたが、今回のイベントでは海外ユーザーは既に7,000万人を超えたと発表されました。なお全ユーザー数は4億人超。ちなみにLINEのユーザー数は5月1日時点で1億5000万人、うち1億500万人が日本以外のユーザーです。ユーザー数だけだとWechatの圧勝ですが、自国以外の展開ではむしろLINEがやや有利という展開でしょうか。
そしてまた更に海外展開を加速すべく新イメーキャラクターとしてサッカー選手のリオネル・メッシを起用したことも発表しました。
既に wechat.com 内に専用ページも設けられています。
TV CMも準備されており、本日から15カ国での放送を開始したそうです。
※スペイン語、トルコ語、インドネシア語のバージョンも用意されています。
もちろんメッシのWeChat公式アカウントも既に開設されています。
さて、微信(WeChat)のライバルであるLINEは既に海外ユーザーが1億人を超え、230以上の国で利用されています。微信(WeChat)が正式進出したインド市場にもLINEは進出。微信(WeChat)のお膝元中国での連携パートナー”360”が自社スタッフに対し、LINE(中国語名は“连我”)以外の利用を禁じる通知を出したというニュースもありました。KakaoTalkやWhatsAppなど別のプレイヤーも加え、モバイルコミュニケーションアプリのシェア争いはますます激化することになりそうです。
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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2013年7月4日付記事を、許可を得て転載したものです。