中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
半年に1回更新される中国インターネット利用状況をまとめたレポートの最新版『第32期中国インターネット発展状況統計報告』 がCNNICから公開されました。概要だけ、といってもそれでも長くなるので、今回はまず大枠をお伝えし、次回各種インターネットサービスごとの状況をお伝えしたいと思います。
まずはインターネット総ユーザー数及び普及率の遷移図です。
中国のインターネット総ユーザー数は2013年6月末時点で5億9,056万人になりました。2012年末との比較では2,656万人増加しています。
次はモバイルインターネットユーザー数の遷移です。
モバイルインターネットユーザー数は2013年6月末時点で4億6,376万人になりました。こちらは2012年末比で4,379万人増えています。
モバイルインターネットユーザーの伸びが顕著なのは上記図だけでも既に明らかですが、新規増加したユーザーの割合を比較してみると更に顕著なことがわかります。
複数回答ではありますが、新たにインターネットを開始したユーザーの70%がモバイル端末を利用しており、真ん中デスクトップPCの35.4%、右側ノートPCの12.7%を大きく引き離しています。モバイルの伸びが顕著なのも目立つのですが、その一方でノートPCによるインターネット接続ユーザーの伸び率が異様に少ないのも目につきます。モバイル端末の約6分の1、デスクトップPCの約3分の1ですから……。
また、下図はこのインターネットユーザーを都市部と農村部に分けてデータ化したものなのですが、農村部はPC利用比率が低いことが見て取れます。
モバイル端末でのインターネット利用数にさほど差はないのですが、デスクトップPCで14.8%、ノートPCで20%もの差が都市部との間に存在します。これは地方になれば地方になるほどPC系のネット環境整備、速度改善などは進んでいないが、各キャリアにより3G接続環境の整備は進んでいるということが原因なのかもしれません。
続いてはインターネットユーザーの年齢分布です。
2012年末と構成比において特段変わりはなく、やはり10~29歳のいわゆる80后、90后といわれる世代で50%以上構成されており、30~39歳の70后後半~80后前半世代をあわせると78.8%にもなります。
ただ、これは全体的な傾向なのですが、モバイルインターネットユーザーに対象を絞った場合は30~39歳世代の比率はもっと高くなるのではないか、と思います。さて、最後はインターネット利用時間に関するデータです。
1週間に平均して21.7時間インターネットを利用しており、2012年末と比較すると1.2時間増加しています。さて、今回はここまでにして、冒頭で説明したとおり次回各種インターネットサービスごとの利用状況をお伝えしたいと思います。
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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2013年7月17日付記事を、許可を得て転載したものです。