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インド版巨人の星「スーラジ」の日本配信がスタート、日本版とちょっと違う親子関係(インド映画通信)

2013年08月06日

■スーラジ ザ・ライジングスター■


20130806_写真_インド_巨人の星_
*インド版巨人の星ことスーラジ ザ・ライジングスター。ニコニコ動画で無料配信中。

ついにインド版巨人の星こと、スーラジ ザ・ライジングスターの日本放送が始まった。もしかして今の10代~20代だと巨人の星すら知らないかもしれない。しかしこの作品は間違いなく日本のアニメ史に残る元祖スポ根ものであり、現実のチームや選手が登場するという画期的な手法をとっていた。

その作品がインド風にどうアレンジされるか。はっきり言って画質は粗さが目立つし、日本の高水準なアニメを見慣れてしまうと雑な感じは否めない。いきなり選手にボールを投げつけておいてその才能を見抜くとか、身元がすぐわかってしまったりとストーリーに無理矢理感があるが、まあそれを言ったら本家巨人の星も目から炎が出たり、1球投げるのに何十分もかかったりと有り得なさ満載だった。そこを含めて楽しまなければ。

とにかく遠いインドのテレビが日本で無料で見られることがうれしい。ニコニコ動画の特徴の一つであるコメントを読むのも面白い。1回目はコメント無しで見て、2回目はコメント付きで見れば2度楽しめる。

クリケットというのは野球に似ているとは言われるが、似て非なるものでもある。インド映画にもクリケットは時々登場するが、いまだにルールがよくわからない。クリケットのルールが少しでも覚えられたらいいかな、というのと割と明瞭かつ基本的なヒンディー語が話されているのでヒンディー語の勉強にもなりそう、というのが個人的なプラスアルファの楽しみである。

大リーグ養成ギブス、ちゃぶ台返しなどのお約束の中で、私は父子の描き方が一番違うように感じた。日本の星一徹は絶対的な存在であり、威厳に満ちて近寄り難い雰囲気があった。飛雄馬は父に対し尊敬と同時にある種の憎しみさえも感じていた。しかしスーラジと父はもう少しフラットな関係のようだ。父子で抱き合うというのは、日本ではまずめったにない。この辺はお国柄か。どうでもいいが花形満役の謎のキノコTシャツはなんぞや?あと音楽は結構良いと思う。

全26話ということで日本でいうところの2クール、しばらく楽しめそうだ。作品にはさりげなく日本の企業が登場している。サブリミナル効果で日本に親近感を持つかもしれない。

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*本記事はブログ「インド映画通信」の2012年8月4日付記事を許可を得て転載したものです。

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