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“河童”っていったい何者なの?中国人オタクの疑問(百元)

2013年09月15日

■中国オタク「河童って何者?」■


まだまだ暑い日が続いておりますが、涼しげな話題はないかなー……と思っていた所、ありがたいことに「河童って中国ではどうなんでしょう?」という質問と情報をいただきました。

そんな訳で、今回は中国のソッチ系のサイトなどで行われていた「河童」に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

日本の妖怪モノの作品において比較的よく見かける存在として「河童」があるけど、あの河童って何者?どんな存在なんだ?他の妖怪と比べてなんか扱いが良い、メジャーな存在になっているような気がするんだが……

河童か。確かによく見かけるし扱いが良いというか、作中では特に説明も無くみんな「河童」という存在を受け入れているよね。日本人の間では一般常識的な妖怪のように感じる。

そういや「河童のクゥと夏休み」や「カッパの飼い方」という、河童が主役の作品もあるね。

「河童のクゥと夏休み」は良い作品だったなぁ。感動したよ。

「河童のクゥと夏休み」はCCTVでも放映されたからウチの国でも見た人多いだろうし、あれで河童について知った人も多いんじゃないかな。私も現在の河童のイメージの多くはあの作品の影響によるものだな。

オタクの場合は東方の河城にとりの存在もでかいぞ。

私は「スクールランブル」の烏丸大路の持ちネタというイメージだわ。

河童に関する情報で私が知っているのは、頭に皿があってそこが弱点なのと、尻子玉なるものを狙うということくらいか。

尻子玉……具体的に何を指しているのかはイマイチ不明だが、字のインパクトは凄いよな!

あと好物がキュウリというのもあるね。理由についてはよく分からないが。それと光学迷彩や金に汚いというのは東方ネタの方だからな!

光学迷彩の元ネタは芥川龍之介の河童だ。あと技術者としての面とかも。東方の河城にとりは芥川龍之介のアレンジの面が濃い。

河童ってウチの国の野人みたいなもんなのかな?

野人とはちょっと違うんじゃね?目撃報告や河童関係の伝説のアイテムみたいなのはあるらしいが……

野人はイエティのようなUMAだから現代系の存在だけど河童は伝承上の妖怪だろ?カテゴリ的には違うものなんじゃないかね。

野人に近いカテゴリだと、日本ではヒバゴンだろ。河童は妖怪だ。

なんかネットで探した情報には河童の元は中国だというのもあったんだけど、山海教とかに河童っていたりするの?なんか混乱してきた。

水猴子、水鬼のことか?そういや百度百科の水猴子のページには「日本では河童と呼ばれる」と書いてあるが……

20130915_写真_中国_河童_
*百度百科の水猴子のページには、日本の河童の写真、絵しか掲載されていない……。

日本だと河童ってホントにメジャーな存在だよ。なんでそうなったのか分からんが西遊記の沙和尚(沙悟浄)役まで占領しているし。

本当になんで日本では西遊記にまで出演しているんだろうな、河童は!

水関係なのと、禿頭で頭頂部分に髪が無いイメージで混同されたのかね?

河童の存在というか、イメージって日本の生活に根付いているように感じる。例えば、河童の好物だからって、キュウリの寿司を「河童巻」と呼んだりするしね。

いいか、よく聞け。恐らくお前らの頭の中の河童のイメージは日本お得意の萌え化された河童だと思う。しかし、昔からの伝統的な河童はかなりグロいぞ!河童の存在について考えるなら、そこん所も把握しておけよ!


とまぁ、こんな感じで。


■沙悟浄ネタは意識されず

やはり河童という存在に関しては混乱するようですね。中国オタク内での河童のイメージはアニメや漫画、それから東方シリーズの影響も大きい模様です。

それから、以前教えていただいた話によれば、日本の河童は中国の「河伯」の影響があり、西遊記の沙悟浄が河童になっちゃったのもこの流れが影響しているそうなのですが、コチラの方に関してが中国オタクの間でほとんど意識されていないようでした。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2013年8月15日付記事を、許可を得て転載したものです。

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