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2013年12月10日
Buddy Wing / UNC - CFC - USFK
2013年12月8日、韓国国防省は防空識別圏の拡大を発表しました。日本や中国の防空識別圏とも重複するほか、中国との領土問題になっている蘇岩礁(韓国名は離於島。中国は領海の起点となる島ではなく、岩礁と主張している)も韓国防空識別圏に含まれています。
中国外交部の定例記者会見では6日、韓国の防空識別圏拡大を問題視しないと答弁していたのが、9日の記者会見では一転、遺憾の意を表明しています。
わずか3日間での態度変更に何があったのか?人民解放軍と中国外交部の足並みの乱れが透けてみえる……と深読みしたいと思います。
■中国外交部定例記者会見
まずは6日と9日の答弁を。
Q:
報道によると、韓国は防空識別圏をより大きな海域をカバーするよう検討しているようです。中国は韓国側の手法を受け入れますか?もし受け入れないとすれば、どのように反応しますか?
A:
防空識別圏は領空ではありません。ある国が領空の外の公共空域に設定した識別・警戒の範囲です。海や空の管轄権とは関係ありません。韓国側の防空識別圏拡大の手法は国際法と国際的慣例に合致したものであるべきです。中国側は平等、相互尊重の原則に基づくこと、そして韓国側とのコミュニケーション保持を希望します。
Q:
報道によると、韓国国防省は8日に韓国防空識別圏の拡大プランを発表しました。その範囲は蘇岩礁上空まで拡大されます。韓国側は国防ルート、外交ルートを通じて、日米中などの国々説明したとのことです。中国側は韓国の決定にどのように反応されますか?韓国防空識別圏の蘇岩礁上空のカバーに対してどのような立場をとりますか?中韓の防空識別圏重複についてどのように反応されますか?
A:
中国側は東シナ海防空識別圏策定について複数回にわたり韓国側とコミュニケーションしてきました。韓国側も防空識別圏拡大について中国に(事前)通報しています。中国側は防空識別圏拡大の決定に遺憾を表明します。中国外交部、国防部は発表後すみやかに韓国側に立場を表明し、慎重かつ妥当に対応するべきと要求しました。中国側は平等、相互尊重に基づくこと、韓国側とのコミュニケーション保持を望みます。韓国側に中国と同様に振る舞うことを希望します。
蘇岩礁についてですが、もう一度強調させてください。防空識別圏は領空ではありません。ある国が領空の外の公共空域に策定した識別・警戒の範囲です。海や空の管轄権とは関係ありません。蘇岩礁は孤立した水面下の暗礁であり、領土ではありません。ゆえに中韓の間には(蘇岩礁に関する)領土問題は存在しません。これが中韓双方の共通認識です。蘇岩礁は中韓排他的経済水域(EEZ)の重複海域に位置していますが、関連する問題はEEZ確定交渉で解決するしかありません。
中国と韓国の巡視船は蘇岩付近に衝突したら最高。
一緒に反日する余裕がなくなった。