中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
◎内容紹介日本で暮らすイラン人としていつも悲しく思うのは、イスラムに対する日本人の過剰な拒絶反応だ。過激な反政府デモや核開発疑惑などから、イラン=危険なテロリスト国家というイメージが染みついてしまっている。でも、イラン人はみんな日本が大好き。そんな「片想い」を少しでも「両想い」に近づけたい、本書はそんなキューピッド的発想から生まれた。陽気なイラン人たちが織りなす数々の珍エピソードを通して、本当のイスラム文化を知っていただけるはずだ。◎目次第1章 陽気なイスラム教第2章 豚肉とラマダン第3章 すべてはバザールと食卓にある第4章 中東の恋愛不毛地帯第5章 イランの罪と罰第6章 学校という名の階層社会第7章 アラブの中のイラン
(イラン人の女性はチャドル、つまり顔を見えないように隠す頭巾のような民族衣装を着ることが風習だが、その目だけで男性にアピールするテクニックを身につけているという話)中東の女性は目地唐が強いとか、エキゾチックなまなざしをしているという声をよく耳にする。それは、彼女たちがアピールできる露出部分が目に限られているためで、自然とその瞳は力強く生命力にあふれるからだ。
(…)イスラム女性にとって、目は自由に自分を表現することのできる唯一の手段なのだ。流し目、上目づかい、ウルウル濡れた目(僕はチワワ目と呼んでいる)など、目の動きだけで男を悩殺するテクニックを何種類も本能的に身につけている。野茂英雄投手がフォークボールの握りで何種類もの球を投げられたのと似ている。
当時ブリトニー・スピアーズに憧れていたナザニンは、ハサミを入れて胸元が見えるようにしたエロかっこいいチャドルや、ひざのあたりをボロボロにしたダメージチャドルをつくったりしていた。また、キャラクターのアップリケをつけたりスプレーでペインティングしたりといろいろ試したらしいが、すべて職務質問されて没収されたという。
しかし、そんなことではへこたれないナザニンは、ブカブカのチャドルの下に奇抜なチャドルを着込み、ディスコに入った瞬間ブカブカチャドルを脱ぎ捨てるという荒技を生み出した。
(結婚しないとセックスできないイランで、いかにして性風俗を実現するか)イスラム教で政敵問題は一番のタブーだが、捌け口として一時婚(ムトア)という特例が存在する。一時婚とは、双方が望めば最短1分から最長99年間の間で婚姻関係が成り立つ制度だ。