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反日モードの中国で感じた居心地の悪さをリストにしてみた(阿井)

2014年01月23日

■生きづらいという居心地■
 

China, flag.
China, flag. / Renato Ganoza

中国から一時帰国した。日本に2週間ほど滞在したが、家族や友人から何回も本帰国を促され中国の印象の悪さを感じた。もっとも留学に行くときにもこんな風に引き止められたことを思い出すと、日本人が持つ中国のイメージは劇的に悪くなっているわけではないらしい。

私自身が中国に抱く思いも留学当初とあまり変わっていないが、昨今の日中関係を考えると日本人でいることが不利になることが増えてきたように思える。

私は別にメディアに顔を露出しているわけじゃないし、中国で大きなプロジェクトに関与しているわけでもなく、ましてや積極的に中国人と交流しているわけでもない。言わば外こもりに近い生活をしているいち現地採用者だけど、その小さな生活圏内でも生きづらさを感じることはある。

ここで紹介する私が遭遇した『生きづらさ』の中には中国に来た日本人なら納得できる『あるあるネタ』があると思う。

1.日本人の友人とタクシーに乗り会話をしていると突然運転手から「お前らどこから来たんだ」と聞かれて黙ってしまう。そのとき、「韓国人だ」と言うか「日本人だ」と言うか迷うが、思えば韓国人もそれほど中国人に好かれていない事に気づき正直に言う。

2.反日デモの最中に近所の八百屋のオバサンに果物をおまけしてもらったとき、まさかオレが日本人だと知っているから優しくしているのかと疑心暗鬼になる。

3.不動産屋と部屋を見て回っている時、素直な不動産屋から「日本人には貸せない」という大家のメッセージを伝えられる。

4.日本人お断りの店に敢えて入ってやろうと思うが、そういうところに限って元々何の魅力も感じないつまらない店であり、お断りされなくても初めから入店しないことに気づき、怒る気力をなくす。

5.『釣魚島云々』と書かれたステッカーが貼ってある自動車が日本車だと所有者の必死さを感じる。

6.『釣魚島云々』と書かれたステッカーを剥がすタイミングを完全に逃している自動車を見ると応援したくなる。

結局私が北京で感じる差別はまだ失笑レベルで済んでいるから、多少生きづらさを感じるだけだ。2014年も『釣魚島云々』のステッカーや『日本人お断り』の張り紙を見て、「馬鹿なことやってんなぁ」とこっち側が笑って心に余裕が持てる程度の差別を期待する。

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*本記事はブログ「トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く」の2014年1月16日付記事を、許可を得て転載したものです。 

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 コメント一覧 (1)

    • 1. 真っ黒チャイナ
    • 2014年01月25日 04:23
    • そういった差別を放置することで、差別が是正されずに日本人差別がエスカレートするが、そのエスカレートした差別を欧米の人たちが見て中国の国際的イメージが失墜していくという。
      中国在住の日本人には気の毒だが、現状中国の自爆は日本の歓迎するところなのかな?

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