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2014年02月19日
中药店 / ComerZhao
2014年2月18日、米華字ニュースサイト・世界新聞網は記事「華人は注意、漢方薬が税関でドラッグ扱い」を掲載した。
浙江省在住の呉さん。先日、娘を連れてロサンゼルスを訪問した。ところが思ってもみない事態が起きてしまった。税関でつかまり、手錠をかけられて10時間以上も拘束されたあげく、中国に強制送還されてしまったのだ。しかも今後5年間、米国への入国禁止というおまけ付きだ。
問題となったのは娘さん用のくすりとして持っていた錠剤型の漢方薬「複方甘草片」。せきやたんを抑えるための薬だが、その中に含まれているコカインの成分が問題になった。16瓶1600錠という量もさることながら、無申告だったことが問題視されたとのこと。
せきどめの薬に申告が必要とは思わなかったのだろう。しかし弁護士の鄧洪氏によると、禁止薬物の米国への持ち込みが問題になることはしばしばあるとのこと。罪が軽いと見なさされれば強制送還と5年間の入国禁止、重罪と判定されれば懲役刑を科されるという。
米当局によると、旅行客が持ち込める薬は旅行期間中に自分で使う分だけに限られている。またトラの骨、熊の胆、燕の巣など動物成分を使った漢方薬も持ち込み禁止とのことで注意が必要だ。
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