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「オタクショップで起業したい!」「やめとけ」中国人オタクの議論(百元)

2014年06月06日

■中国オタク「オタクショップをやろうと思うんだけど、どうだろう」■

ありがたいことに「中国のオタク向けのグッズ、ショップ事情について何かありませんか?」という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

一時期はパチモングッズだらけだった中国ですが、オタクな人も随分と増え、グッズにお金を使うコレクターも増えてきていますし、流通網も整備されネット通販も便利になってきていますから一昔前とはかなり違った状況になっていますね。


1 / zdian

先日、中国のソッチ系のサイトを巡回していて「オタクショップをやろうと思うんだけど」といったことに関するやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

オタクショップをやろうと思うんだけど、どうだろう。フィギュアや関連グッズを中心に、オタク系の商品を売っていきたい。
みんなの意見、オタクショップを利用した経験からの話なんかを聞かせてくれないか?


実店舗とネットショップ、どっちでやるんだ?場所は?

実店舗。大都市の郊外寄りな場所を考えている。

実店舗とかリスク高いぞ……

やめとけって。よほど立地が良いとかでもなければ難しい。そういったことが無いのに単純にアニメショップをやろうというのは自殺行為だ。

今の時代ネットショップではもう大手に敵わないから、環境などの条件次第ではあるが実店舗ってのは有りだと思う。

俺の知り合いに副業でネットショップやってるのいたけど、最近は厳しくなっているな。24時間対応が当たり前になっているから人雇ったりしないといけないし、競争も激しくなりすぎているしなぁ。
リスクは有るけど実店舗という選択肢も考慮の価値アリということか。


どうなんだろうなー
今の時代はネットのおかげで流通が整備されて手に入り易くなっている上に値段も競争で安くなっているから、買う方からすれば良いんだけど、商売として考えた場合は昔ほど儲けやすいものではなくなっている。
でも、オタク系グッズに散在する「土豪」コレクターは昔よりも増えたからやり方次第ではいけるような気もする。

少なくとも大都市じゃないと無理な話じゃないか?
私の住んでいる都市のように地方の微妙な都市だとオタクもいないし、オタク向けのショップがやっていけるとは思えない。

ある程度規模の大きいオタク系のイベントが行われているような都市でもないとキツイんじゃないかね。私の行きつけの店はどこもそういったイベントに参加して稼いで生き延びているし。
今の時代オタク系のショップをやるなら実店舗に来る客だけでなく、イベントに参加しての販売業務も考えるべきだと思う。


私の住んでいる所もそんなに大きな街ではないけど、アニメや漫画は随分と流行っているというか、どんどん活発になってきている。都市の規模よりも都市の状態次第なんじゃないかね。

一線級の都市だと競争もあるし、何より家賃の問題がある。
大都市のオタク系ショップが消える理由の多くは家賃。このコストを上回る売り上げってのが難しい。


あくまで個人的な意見だが、グッズに金を使うオタクは増えたけどインドアなヤツが多いし、ネット通販で買っちゃうことが多いと思う。実店舗の維持コストを賄えるほどの購買層になるのは期待できないと思うんだが……

それについては俺も考えたことある。どうやればオタクを外の世界に出すかという問題を。

店頭で買ったらおまけか何かがつくとかは?ウチの国ではイベントってのは難しいし。

その辺に関してもやはり場所次第じゃないかな。日常生活の通り道とかだと話は変わって来るぞ。

うむ。まずは場所が重要だろう。近くに学校があるのが理想だ。

校門の近くだとか、周囲に学校が複数あるような場所だと良いよね。学生のたまり場になるのが期待できる。ただそういう場所はなかなか空いてないか、家賃が高いんだよね。

高価なフィギュアはメインに考えない方がいいぞ。ある程度実用的だったり、費用対効果の高いモノをメインにするべき。
いくら土豪が目につくようになったとは言っても、オタクの大多数はそんなにお金持ってないし、文房具やアニメ雑誌、漫画、ラノベなんかが良いと思う。そこまで高くないけどコレクションする価値のあるものって所かな。


同意。そこまで高くない関連グッズをメインに考えるべきだね。そういうグッズって回転も速いから客が定期的に店に来る理由にもなる。フィギュアはそんなに出ないし、大金を使う人間は要求も高いから難しい。
私の経験だと漫画やラノベ、関連グッズだとポスターやキーホルダー、カード、文房具なんかがよく出るね。もう少しオタ要素が強いものだと抱き枕やアニメTシャツなんかも悪くない。

ラノベを中心に売って、フィギュアやゲームも置いてある店がウチの近くでは一番繁盛しているかな。

そこそこの、食っていけるレベルならやりようはあるけど、大儲けってのは難しいだろうね。
ウチの国で単純なオタクグッズ販売で富を築いたケースは存在しない。特殊な商機をみつけてというケースはちょくちょく聞くが。

ターゲットにするなら若い世代だろう。
上の世代は模型くらいにしかお金使わない。逆に今の中学~大学生くらいはわりとお金使う。ただ個人ではそこまで購買力があるわけではないし、大きな買い物もしたがらないから手頃な値段のアイテムを豊富に揃える方が良い。
フィギュアとかの高価な商品は大量に売れるもんでもないし人気、価値の高い時期を逃すと悲惨だ。


オタク向けグッズの店やるなら、メイド喫茶とかやる方がマシだと思うけどな。ウチの国ではいろんなテーマのヘンなレストランがあるし、その流れでいけるんじゃないかと。

メイド喫茶は怪しげなイメージもつくからなぁ……どうだろう。

メイドカフェはウチの国だと難しすぎる。
イメージ以前に喫茶店という形式が流行らない。実際、ウチの国では長続きしたメイドカフェってほぼ無いんじゃないか?


メイド喫茶は使えるスタッフが確保できるかというのがまず大きな問題、そして次に客が来るかと言う問題がある。
私の住んでいる都市にも一応メイド喫茶あるけど、コーヒーとお菓子が売り物で店にはゲーム機置いてあるくらいかな。客もそんなに多くないし、いつまで続けられるのか……

私の住んでる街のメイド喫茶も、わりと大きな規模で始めたは良いけど1年持たなかったな。ハッキリ言って客が入らなかった。オタクグッズ売る方がメイド喫茶よりまだマシだと思うぞ。

メイド喫茶はダメだろうけど、メイドと何かを組み合わせた食い物屋にすれば案外いけるんじゃない?

よし、ならメイドと餃子を組み合わせてみよう!餃子が嫌いなヤツはいないだろう!


メイド餃子……いや、軽食扱いにすれば案外アリか?

とまぁ、こんな感じで。


■メイド喫茶が続けられない理由

最近の若い世代が趣味にお金を使う感覚が、上の世代と違うというのはちょっと面白い指摘ですね。

それから上の発言にもありますが「メイド喫茶」というのは中国だとかなり難しいようですね。中国では喫茶店というのが今でもあまり馴染みの無い存在のままですし、メイド喫茶で働くオタクな若者は人件費も高くなってしまうそうです。またそもそも、メイド喫茶に行くのがオタクの中でも若い世代の一部だけということなので、メイド喫茶が商売として成立するのは困難なのだとか。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2014年5月23日付記事を、許可を得て転載したものです。

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