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中国の神獣や妖怪が日本で改造されているんだが……中国人オタクの議論(百元)

2014年06月13日

■中国オタク「ウチの国の神獣や妖怪が日本に行くと妙な存在になってしまうような気が……」■

ありがたいことに「日本のアニメや漫画に出てくる、中国の伝説上の神獣などに関して中国オタクの間ではどう思われているのか?」という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国の伝説上の神獣などがよく出てきますし、作品ごとに結構なアレンジが加わっていたりしますが、中国オタクの面々からすると意外に思うケースも少なくないそうです。そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトで行われていた「中国の神獣や妖怪が日本に行くと妙な存在になるような」といったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
 

中国の神獣・悪鬼たち―山海経の世界 (東方選書)

■中国人オタクの議論

ふと思ったんだが、ウチの国の神獣だとか妖怪の類って日本に行くと妙な存在になってしまうような気がするんだが……どう思う?

それは有るな。ただ強くなったりカッコよくなったりしている個人的には結構アリなケースも多い。

細かいのとかマイナーなのを掘り出して設定してくるよね。
俺むしろ日本の作品経由で知ることとかもあるわ。


確かにそうだな。私はスパロボの超機人の設定に衝撃を受けたよ。

実は応龍とかスパロボで初めて知った。四霊やら黄帝との関係も含めて。

ウチの国でよく知られている妖怪って山海経からのが多いのかな?
山海経は日本でもよく知られているようだし、日本の妖怪を見るとウチの国から流れていったものもあるようだ。ただ日本で現地化というか現地の伝説になった存在とかも少なくないみたいだね。どのように変化したのか、違いはどのくらいなのかとか少々気になる。


日本に入ると名称の変化もあったりするから混乱するよね。
例えば四象が日本だと四神、四神獣、四聖獣とか呼ばれているようだし。


日本はそういう設定をイロイロとネタにしてくるからな……向こうでどんなイメージになるのかをまとめて見るのも面白いかも。

言われてみれば、私も神獣や妖怪に関して「凄い」、「強い」というイメージを日本の作品経由で受け取っていることが少なくない。

ウチの国の神話関係の存在、日本に行ったら美男美女美少年美少女になっているような。

あとはなんか古代に封印された凶悪な存在と言うケースもあるかな。私は四凶のイメージ、スパロボ経由だったりする。

そりゃあクトゥルフがニャル子さんになる国だし……

日本に行ったら大体は「攻略対象」になるよね!


日本はなんであそこまでウチの国の妖怪ネタを出すんだろうね。私が不勉強な所もあるだろうが、ウチの国の神話ネタに関して日本は詳しすぎるような気がしないでもない。

でもなんとなく理解できるのが考えてみれば面白い。東方的な感覚が共通しているというか。
そう言えば中国の「龍」がわりときちんと入っているのは日本の作品だよな。西洋だと「dragon」でモンスターの方にされちゃうことが多いし。

ありふれたイメージ、ある種の定番というか見慣れ過ぎてネタ妖怪になっている妖怪が日本の作品に入ったらスゴイ強化されたり地位が向上したりするケースもあるよね。
中国関係ではちょっと出てこないが、例えば吸血鬼とかヨーロッパの扱いと日本の扱いでは日本の作品の方がかなり良いんじゃないかと思う。


自分の所の文化ネタが海外に行って、アレンジされて戻ってくるというのは面白いと同時にちょっと嬉しいね。新たな面白さを知ることができるのに加えて、自分達の文化が忘れられていないというのを認識できるからかな。

最初はいかめしい神獣が日本に行ったら萌えキャラになるのは少し複雑だった。今はもう慣れたが。

これも擬人化の一種じゃないかと思うが、日本に妖怪や神獣が入ると、まず人間形態が付与される。その結果、キャラのイメージに関する親しみや分かり易さが出るのではないだろうか? 

日本の作品の中に出てくるのはネタの方に振り切っているのもあるけど、中には本格的というかウチの国のより「本物っぽい」のもあるような。ウチの国だと仏教や政治の影響でゴチャゴチャしてしまったのもあるし……

日本の作品見ていて上手いと感じるのは、スケールが大きすぎたり、普通に信じたら他のキャラ存在できないだろうという神話の能力や出来事を調整して作品の中で再現することかな。

それには同意。一次情報、原点の設定だけだと能力や強さに関してはそのまま使うとスケールがデカ過ぎたり万能過ぎたりして妄想のネタにするのもキツイからねぇ。

そうそう。洪水だとか太陽だとかそういう話になると難しくなる。データによる考察とかとはまた別の話だからね。

あと山海経とかでは妖怪同士の戦闘シーンが無いし、誰が強くて誰が弱いかとかが分かんないだよね。自分の妄想のスケールに合わせて調整するのに苦労する。
そういう所に日本の作品のイメージが入ってきていつの間にか上書きというケースも少なくないんじゃないだろうか?


しかし、結局の所日本のアレンジで一番インパクトがあるのはやはり「娘化」じゃないかな。これが起こると妄想の方向が完全に変わってしまう!

だよな……まさか白澤が女教師キャラになるとは……

白澤は男女どちら向けでも人気になっているのが、もう。教師系キャラと、女好きの腹黒キャラになるなんてね!

とまぁ、こんな感じで。


■罪深い(?)擬人化

日本の作品に出てくる中国の神獣や妖怪ネタに関しては結構アリだと思われているそうです。

また上にもある通り日本の作品による描写で神獣や妖怪の強さのイメージが刻まれたり、人間変身能力が付いたり、擬人化された描写などにより妄想の方向に影響を受けてしまったりするという中々に罪深い(?)ことも起こっているようです。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2014年4月30日付記事を、許可を得て転載したものです。

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