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中国に「歩きスマホ専用歩道」が出現?!全世界メディアが釣られた低コスト宣伝の勝利(高口)

2014年09月18日

中国・重慶市に世界初の「スマホをいじりながら歩く人専用の歩道」が登場!

というニュースがちょっとした話題となっています。ですがこれ、新政策とか社会実験というよりも観光客誘致の話題作りというネタなのです。


中国、歩きスマホ問題で「専用歩道」導入も…ルール守る気配なし - MSN産経ニュース
共同・MSN産経、2014年9月16日

中国・重慶の娯楽施設が集まる一角に、「スマホ専用歩道」が導入された。歩きながら「ツイート」したりすると、子どもやお年寄りなどほかの歩行者にぶつかったりして危険、というのを分かってもらうのが目的だ。

ぱっと見、「中国もなんか面白いことやってるな!」というニュースですが、実はこのニュースを読み解くキモは「重慶の娯楽施設が集まる一角」という文言。私のように中国ダメニュースを浴び続けている人間ならばすぐに「これって洋人街じゃないの」とぴんと来ます。

重慶市の洋人街はカオス系遊園地として知られるスポット。ブログ「軟体レポート」さんが旅行記をアップしているので気になる方は見て欲しいのですが、自由の女神風オブジェ、仏教遺跡オブジェ、パクリアニメ風展示、ミニ万里の長城、世界最強のトイレ、世界最大のトイレとかどうでもいいものが詰め込まれています。中国の若人に受ける「個性的」「面白さ」の極北的センスであります。

これまでも数々のネタを繰り出し、世界各地のメディアの面白ニュース欄を飾ってきました。例えばレコードチャイナが取り上げてきた洋人街ネタはこんな感じ。「Tバックだけを身に着けた巨大な女性の下半身像や1メートルもある大型の生殖器模型」を廃した「性公園」にいたってはお下品すぎると取り壊しの憂き目にあいました。

その洋人街が生み出した最新ヒット作が「スマホいじり専用歩道」というわけです。歩道といってもたったの50メートルしかなく実質的な効果はゼロなのですが、ペンキで地面に注意書きを書いて看板を一つ設置したぐらいのコストで、世界中のメディアにとりあげてもらったわけで。その宣伝効果は計り知れません。日本のイマイチな遊園地の関係者の皆様は、広告費を払わなくても勝手にメディアが取り上げてくれる、SNSユーザーがついついつぶやいてしまう洋人街の手法を見習うべきかもしれませんね。

このスマホ専用歩道ですが、日本語の報道を見ると「これは宣伝なんやで」と裏を暴いているところは皆無。突っ込んだ私が野暮なんでしょうかと恥ずかしくなります。


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 コメント一覧 (1)

    • 1.
    • 2014年09月23日 00:13
    • なるほど、そういうことでしたか。
      良記事感謝です。

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