中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2014年11月17日
Running horse / photophilde
■中国人オタクの議論
日本のアニメのお約束の一つに「OPやEDで主要キャラが走る、あるいは歩く」という演出があると思うけど、これどういった理由からなんだろうか?なぜそうなったんだろう?
あるな。なぜか走る主人公、親友、ヒロイン。
そういや走るってのはいまいちよく分からんな……
最後に主要キャラが集合というお約束はまだ分かるんだよ。メインキャラを紹介するわけだし。
他にも瞳にズームしていくとか、寝転んでいて起き上がるとか、手を伸ばすとか……OPにおけるキャラ紹介も兼ねたお約束的な動作はすぐに幾つか挙げることができるね。でも、走るのがなぜかと言われると……?
誰がこういうのをやり始めたんだろう。実写だとメインキャラが走っているOPとかそれほど多くは無いよね?
エンディングでキャラが走る作品は売れるというジンクスがあるのでキャラを走らせることが多い、という話をどっかで見た覚えがある。
アニメの躍動感の表現と、世界観や背景描写に都合が良いからとかじゃないか?
この疑問を考えていくと、じゃあ走らないならどうするの?ということになるよね。
何とも言えない問題だな。走ること自体は悪くない表現なんだけど、日本のアニメのOPやEDでここまで多いとなると……
横やこちらに向かっての方向なことが多いけど、様々な方向やまわり込んで走るといったものもある。走り方も単純に同じ動作の繰り返しと後ろを流れる背景といったものばかりではなく、イロイロと変化はある。まぁ、走っているのは変わらないが!
日本では青春と「走る」というアクションがイメージとして結びつきやすいからだよ。そして少年キャラがメインになる日本のアニメや漫画にとって適当な表現なんだよ。
……と、今適当にこじつけてみた。実際は私にもわかりません!
青春というか、夕日をバックに走っているイメージはあるな。
場所の移動と時間の変化を表現できるからでは……とか考えてみる。
難しく考える必要はない。単純にコストの問題でしょ。
私も手間が省けるからだと思う。走る動作って一定の画をぐるぐる回していればいいんだから。
ずっと止まっていると単調になるし、座ったり寝たりしている絵で動かし続けるとなるとまたややこしくなる。だから結局は一番使い易い「走る動作をさせる」ということになるんじゃないの?あとはもうそれこそ空を飛ぶくらいしかない。
飛べる作品でも、走ってから飛ぶケースが多かったような……
これは日本のアニメの伝統だよね。
初期のアニメ、特にロボアニメだと大抵はメインキャラが画面のこちら側に向かって走ってくるシーンがある。
それがパロディとして演出されている作品もあるな。
「機動戦艦ナデシコ」の劇中劇のゲキガンガーのOPとか、まさにその走り方で描かれている。
いや、ゲッターとかは確かにそうだけどロボットモノでも走るキャラというのはそこまで多くは無い気が……もちろんロボが地面を走るとかはあるけど、合体変形のバンクシーンと、空か宇宙を飛んでいるシーンの方が多いような気もするんだが。
あとキャラに関しては「同じ方向を向いたキャラの顔のアップが並ぶ」というのも少なくないように思う。
合体変形のバンクシーンはむしろ無い方がおかしいだろ!作品の最大の見せ場なんだから!
そりゃお前、OPとかは曲に乗せて絵を動かす必要があるからだよ。
走る、歩くは日常的な動作の中で一番使い易い。どんなテンポの曲でも使える。
カット次第でカッコ良く見せたり、芸術的に見せたりできるし、走り方、決めポーズ、更には表情などで演出もできるからね。そりゃどいつもこいつも走るよ。
走る動作は音楽に合わせる上で非常に使い易いし、見ている方も感情移入し易いからね。
私は以前MAD動画を作ろうとして、音楽と合うキャラの動きを切り貼りしていたらいつのまにか主要キャラがずっと走ってばかりの動画になってしまったことがあるよ。もちろんツッコミの集中砲火を受けた。
主人公とその仲間が走っているだけでなんとなく良い感じの絵になるしね。
あと複数のキャラが歩いたり、走ったりすることにより、キャラの人間関係的な距離、作中の動き方、立ち位置みたいのまで表現できるからね。他の動作では「動きがあって」「一見してキャラの性質や、キャラ同士の関係が分かる」ものにはし難いと思う。
アニメだから基本的にキャラを動かさないといけないといった事情もあるだろうからね。アニメのOPやEDという限られた時間で作品のイメージを表現しつつ、クオリティも高めて、音楽にも合わせて……となると、走るキャラが多くなるのは必然なのかもな。走るというのは分かり易い全身運動だし。
逆に言えば、アニメのOPやEDで使える「走る、歩く以外に汎用性の高い、見栄えの良い動作」というのがそれほど無い。走らない、歩かないOPEDの作品もあるけど、そういうのって独特な作風や主題歌なことが多い。
ダンスや全く動かないというのもできるが、合う作品と合わない作品もあるしな。結局は、歩く、走るという動作がOP、EDでのキャラや作中の世界観の紹介において非常に使い勝手が良いということなのかな。