中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2015年09月10日
ニューズウィークに寄稿しました。
「天津爆発事故後も相次ぐ「爆発」は江沢民派の反撃か」
・天津爆発事故のその後(不十分な事故原因究明と完璧すぎる世論対策)について。
・中国で「爆発事故」が頻発しているようにみえる、中国はなんでも爆発するお国柄(=いわゆるチャイナボカン)の裏側に潜むメディア・バイアスの問題について
の2本立てです。よろしくお願いいたします。
天津の事故についてですが、多くの報道があった割に事故原因の究明については当初からほとんど前進していません。詳しくは「窓の外には地獄が広がっていた」SNSが伝える天津塘沽爆発事故」(ジセダイ)をご覧下さい。特に159人とされる死者数(ほか14人の行方不明)には多くの疑念が残ります。しかし世論対策はパーフェクトで、政府批判を封じることに成功しました。習近平体制のネット世論対策能力の高さが再び証明される結果となりました。この件については拙著『なぜ、習近平は激怒したのか 人気漫画家が亡命した理由』で詳述しています。
また記事後半では天津以後の相次ぐ爆発事故、江沢民派の犯行という陰謀論、「中国はありとあらゆるものが爆発する=チャイナボカン」という問題に関連して、メディア・バイアスを取り上げています。なぜ中国ではあらゆるものが爆発する(ことになっているのか)、穿った見方をすると読者が望んでいるからと言えるかもしれません。
「天津爆発事故後も相次ぐ「爆発」は江沢民派の反撃か」
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