中国の大ヒット映画『戦狼2』(ウルフ・オブ・ウォー)を切り口に、中国・アフリカ関係の今を描く6ページです。『戦狼2』(ちなみに1を見ていなくてもまったく問題なし)は、「中国共産党の描く世界観、安全保障観」を知るために格好の作品であると同時に、
きわめてハイレベルなバカアクション映画です。
ストーリーがきっちりしてないとイヤ!という方には絶対オススメできませんが、B級アクション好きには見逃せない一作かと。冒頭の水中戦から始まり、市街地での戦闘、カーチェイス、ドローンとの戦い、戦車戦、カンフーバトルと盛りだくさん。特に戦車戦はめっちゃよくできているので、戦車道好きな方もぜひ。監督・主演のウージンは元カンフー王者ということもあり、アクションのレベルは折り紙つきです。
また要所に入るギャグもなかなか。東京国際映画祭では日本人観客からもたびたび笑い声が上がっていました。
なお、記事の内容は以下のとおり。
(1)戦狼2(ウルフ・オブ・ウォー)
興収約1000億円、非ハリウッド映画で唯一世界歴代興収ランキングトップ100にランクインした映画『戦狼2』について。娯楽愛国映画という新トレンドについて。
(2)中国・アフリカ関係
『戦狼2』はアフリカを舞台とした映画ですが、ではリアルな中国・アフリカ関係はどうなっているのか。名著『経済大陸アフリカ』の平野克巳さんにお話を聞きました。「アフリカで反中感情が高いなんて大間違い」など、あまり知られていないエピソードを聞いています。
(3)山塞王
初代iPadをわずか60日でコピーした山塞王(コピーキング)こと、吴烨彬の人生について。山寨iPadで一山当てた呉はその後一般の企業家に転身。「日本も韓国もコピーからオリジナルへと生まれ変わった。深圳もそうだし、私もそうだ」とオリジナルガジェット製造に身を投じます。世界最速でスティックPCを作り再び世界を驚かせた呉ですが、今はアフリカ事業に注力しています。山寨iPad、世界最速のスティックPC、そしてアフリカ事業。一見ばらばらに見える事業ヒストリーですが、呉の思考回路は一貫しています。