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コラム の記事

新型iPhone発売という世界的お祭り、その裏に透けて見える中国社会(高口)

2015年09月24日

ニューズウィークに寄稿しました。

iPhone 6s、中国人は「ローズゴールド」がお好き

毎年定番のiPhoneネタ及び今年の新トレンド、そしてiPhone狂騒曲を通じて見えてくる中国社会のメンツ消費&税金問題を取り上げました。


今や年に一度の世界的なお祭りとなったアップルの新型iPhone発売日だが、iPhone 6sとiPhone 6s Plusの発売がいよいよ明日に迫った。中国でも米国や日本と同じタイミングで発売される。毎年似たような騒ぎが繰り返されるだけに、原稿を使い回してもバレないのではないかと邪心がよぎるほどの定番イベントだ。来年以降もしっかりと使い回せる、永久保存版の原稿をお届けしたい。

続きはニューズウィークのサイトでご覧下さい。

習近平体制の「ステマ」プロパガンダと「反・反体制」のキーボード戦士たち(高口)

2015年09月17日

ニューズウィーク日本版ウェブコラムを更新しました。
 
なぜ政権寄りのネットユーザーが増えているのか
習近平体制の「ステマ」プロパガンダと「反・反体制」のキーボード戦士たち


2015年9月11日、中国共産党中央政治局常務委員会で「社会主義文芸の繁栄・発展に関する意見」が可決された。プロパガンダの担い手となる作家の育成、支援を指示する通達だが、その中に「大々的にネット文芸を発展させよ」という文言がある。ネット作家、ネット漫画家、ネット評論家はすでに、中国共産党のプロパガンダを担う重要な一角を占めているわけだ。

筆者はこの9月に、習近平政権のネット世論対策と中国社会の変化を描いた著書『なぜ、習近平は激怒したのか――人気漫画家が亡命した理由』(祥伝社新書)を出版した。同書にも詳述したが、ここでは「ネット文芸プロパガンダの今」と「中国ネットのムードの変化」を紹介したい。

続きはニューズウィークでご覧下さい。


 

漫画を描いていたら祖国に捨てられました……中国人「亡命」漫画家・辣椒とは(高口)

2015年09月11日

2015年9月2日、拙著『なぜ、習近平は激怒したのか 人気漫画家が亡命した理由』が発売されました。かつて「中国を変えるのでは?!」と期待を集めていた中国のネット世論。それがなぜわずか数年で見るも無惨に衰退したのかという問いを切り口として、習近平体制の性格と中国社会を読み解く一冊です。

同書でイラストを提供してくれたのが中国人風刺漫画家にしてネットオピニオンリーダーの辣椒。各章冒頭にはインタビューも掲載しています。この記事では彼について紹介したいと思います。

江沢民復活!葬式イベント出席で健在アピール=対照的に老いゆく胡錦濤(水彩画)

2015年09月10日

江沢民が葬式に出た出ないで騒いでいるのは多分日本でもそうそういないでしょうが、とりあえずお知らせしておきます。

張震同志の遺体、北京で火葬(新華社 2015/9/9)

新華社の報道で「江沢民、胡錦濤らが、葬送曲の元、ゆっくりと歩いて張震同志の遺体の前に立ち、張震同志に3度頭を下げ……」とあったので、驚いて『新聞聯播』を見に行ったら、確かに列席していました。

中国ではなぜ爆発が続くのか?チャイナボカンとメディア・バイアス(高口)

2015年09月10日

ニューズウィークに寄稿しました。

天津爆発事故後も相次ぐ「爆発」は江沢民派の反撃か


・天津爆発事故のその後(不十分な事故原因究明と完璧すぎる世論対策)について。

・中国で「爆発事故」が頻発しているようにみえる、中国はなんでも爆発するお国柄(=いわゆるチャイナボカン)の裏側に潜むメディア・バイアスの問題について

 の2本立てです。よろしくお願いいたします。

 

【雑談】チャイナウォッチャーの3つの切り口とは?閲兵式を題材に(高口)

2015年09月04日

2015年9月3日、中国で抗日戦争勝利70周年記念・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念の閲兵式が開催されました。日本のメディアでもかなり大々的に扱われているので、報道を目にした人も多いのではないでしょうか。

それで必ず出てくる問いが、「閲兵式の狙いとは?」というものなのですが、出てくる専門家みなみなが結構違うことを言っていて面白いな~、と。チャイナウォッチャーの論調を知る絶好の試金石かもしれません。

中国の閲兵式、バラエティ番組も禁止の「軍事パレード」仰天舞台裏(高口)

2015年09月03日

ニューズウィーク・ウェブ版に寄稿しました。

バラエティ番組放送禁止令、大気汚染改善のために風呂に入れない学生寮、屋台もレストランも営業中止……といった小ネタ集を枕として、この異例の大閲兵式が何を狙っているのかを分析しています。

ニューズウィーク・ウェブ版では今後連載する予定。よろしくお願いいたします。


急成長続く中国国産“特撮”=ブックレビュー「映画は中国を目指す」(高口)

2015年09月01日

中根研一『映画は中国を目指す』(洋泉社)を読了。

表紙には「いま世界中が狙う中国映画マーケットに、日本映画はどう立ち向かう?!」の文字が。『中国「野人」騒動記』など、中国のUMA(未確認動物)研究で知られる中根さんが、ちょっとビジネス寄りの本を書いているの?と驚きつつ読んでみると、なんと中身は「ウルトラマン@中国」と「中国国産特撮」についてのお話でした。

“楽しく、ポップで、カジュアルな”言論統制=習近平の「ネット世論」殺し(高口)

2015年08月31日

拙著『なぜ、習近平は激怒したのか 人気漫画家が亡命した理由』。2015年9月2日発売です。以下はその概略について。


―――――――――――――
「中国ってそろそろ革命が起きるらしいな。」


これは4年前の飲み会の席で言われた言葉です。今聞くと「ないない」とほとんどの人が速攻で否定すると思うのですが、当時はそれなりのリアリティがありました。というのも2010年から2012年にかけて、いわゆる「アラブの春」が起こり、その波が中国にも波及するのではないかと思われたこと。そして、中国ネット世論が政府を追い詰めていることが大々的に報じられていたためです。

その代表例が、2011年8月4日に放送された「クローズアップ現代」でしょう。

中国プロパガンダ映画が大ヒット、その秘密とは?「動員令」と「興行収入盗み」(高口)

2015年08月30日

抗日戦争映画「百団大戦」を大ヒットさせるよう、中国共産党・中国政府が指示していたことが明らかとなった。興行収入の必達目標を科された映画館チェーンは、別の映画を見た客も「百団大戦」を見たよう偽装工作したとの疑いも持たれている。

2015年9月3日、北京市で抗日戦争勝利70周年記念・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念の閲兵式が開催される。その力の入れようはまさに異例というしかない。大気汚染改善のために1万2000以上の工場に一時操業停止を命じたほか、近隣農村には「かまど使用禁止令」まで出されたとの噂もある。2週間前から北京市上空に飛行制限空域が拡大される、80万人の治安ボランティアを動員、閲兵式前後のバラエティ番組放送を禁止……などなど、まさに国をあげての一大事と化している。詳細は別稿に譲るが、「反日」などという小さな目的ではなく、より大きな狙いを持った一大プロジェクトなのだ。

BBCも安倍談話を批判している!→中国メディアの誤訳でした……環球時報の「断章取義」的世界(高口)

2015年08月20日

山形浩生さんのブログエントリー「中国メディアの歪曲」について。

日本は「羊の皮を被ったオオカミ」・・・英メディアが日本政府を批判=中国メディア(サーチナ)によると、安倍談話についてBBCが日本を批判。「羊の皮を被ったオオカミ」だとまで書いているという。

BBCの原文をあたったら「オオカミの皮を被った羊」って書いてあるんですが……


というお話。

で、「だれかその「中国メディア」というのを見て、ホントにこんな捏造内容になってるのか見て欲しい気もする」と書いているので、調べてみました。

お仕事のお知らせ:「天津爆発事故」「戦後70周年」を寄稿しました(高口)

2015年08月14日

星海社のジセダイ総研に「 突然誕生した中国の「戦後」、空虚な器をめぐる日中の論争」「「窓の外には地獄が広がっていた」SNSが伝える天津塘沽爆発事故」と2本の記事を寄稿しました。

20150814_写真_中国_天津爆発_


「 突然誕生した中国の「戦後」、空虚な器をめぐる日中の論争」では、「戦後」という言葉、時代区分が実態を示すというよりも、きわめて政治的に利用されてきたことを取り上げ、中国が近年になって「戦後」平和の体現者として日本を批判するようになったことを書いています。安倍首相もまた日本こそ「戦後」平和を作ってきた一角だと発言しているわけですが、ご本人のタカ派イメージもあり、第三国からは「どっちもどっち」的に見られていることも多いのです。そこで”平和”ではなく、”人権”を外交の柱とする必要性があると提言しました。

「窓の外には地獄が広がっていた」SNSが伝える天津塘沽爆発事故」では12日夜に起きた天津爆発事故について情報をまとめています。

ネットユーザーが現場を撮影した動画、写真が次々と公開されて現地の「地獄絵図」が伝えられている。クレーターのような大穴が空いた事故現場、吹き飛んだ建物、窓ガラスがすべて粉々になったマンション、吹き飛ばされたコンテナ、黒焦げになった1000台もの車、道端に転がる黒焦げの遺体やちぎれた手足などの恐ろしい光景が映し出されている。爆発の規模を考えれば、完全に吹き飛ばされた犠牲者も相当数いるはずだ。13日夜時点で公式に確認された死者数は50人だが、最終的な犠牲者はこれをはるかに上回るものと予想される。



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軍事政権が救った命、バングラデシュ製薬産業が発展した理由とは(田中)

2015年07月04日

バングラデシュの意外な輸出産業

バングラデシュ最大の輸出産業といえば縫製産業である。良質で安い労働力が手に入ることから近年競争力を増してきている。そして、意外と知られていないが、縫製産業に次ぐ輸出産業として、製薬産業がめざましい成長をとげている。2002~2010年にかけての製薬業界は年平均26%というハイペースで成長を続けてきた。製薬業界の国内マーケット規模は1000億タカ(約1500億円)。その内97%を国内産業が占める。

バングラデシュの日刊英字新聞The Daily Starによると、製薬産業の2012年輸出額は約50億タカ(70億円)である。2011年現在、製薬産業が輸出に占める割合は0.2%。割合こそ少ないものの着実な成長を続けている。

バングラデシュの薬代は世界一安いと言われている。例えば、風邪薬一本20円で買える。抗生物質も100円程度から買える。この安さのおかげで貧困層でも薬へのアクセスが可能になった。この安さの理由は2つある。一つはバングラデシュが発展途上国で、製薬関係の特許が適用されないこと。発展途上国における医薬品へのアクセシビリティを確保するため、特許による知的財産権保護の適用外にあるのだ。二つ目としては、薬を自国生産していること。これら2つの理由の背景については、後ほど詳述する。

この国の製薬産業が大きく成長するきっかけは一つの法律だった。1982年に制定されたNational Drug Policyによって、海外企業の活動を大きく制限され、国内企業に成長の余地を与えた。まずは1982年当時の状況を振り返ってみよう。


1970年代製造の冷凍肉が流通する中国、ビンテージ肉の謎(高口)

2015年06月25日

中国で70年代の冷凍肉流通 密輸を大規模摘発」というニュースが話題となっています。

実はこれ、「げげっ、そんなのが見つかったの?!びっくり!」というものじゃなくて、前からちょくちょく言われている話なんですよね。本サイトでも2013年に「中国“黒心食品”の新メンバー・ゾンビ鶏足、ベトナム戦争期製造の老兵が中国に登場」という記事で紹介しています。

ベトナムなど東南アジアルートを中心に検疫や関税を逃れた冷凍食品の密輸入が横行しているってのはよく分かる話なんですが、冷凍保存もコストがかかるだろうになんで40年前のビンテージ肉が残っているのかというのが腑に落ちないところ。中国すげぇって話じゃなくて、保存していた国がすげぇ(多分東南アジア)ってことじゃないか、と。まあ黒くなった肉を薬品で洗ってぴかぴかにしているところは中国の技術なんですが。

酒を飲まないウイグル人はイスラム原理主義者、ラマダン直前に嫌がらせビール祭りを開催―中国(高口)

2015年06月24日

新疆ウイグル自治区ホータン地区ニヤ県の農村で、ラマダン直前(18日から)の6月15日に共産主義青年団主催のビール祭りが開催された。その目的は
 

“現代生活によって農村の文化生活を活発にすること、違法な宗教伝播の余地を減らすこと、農村の思想・文化・世論の陣地を占領すること、村の党組織の凝集力を高めることにより、農村に調和と安定をもたらすこと”


とのこと。


以前にも記事「禁酒・禁煙する奴はイスラム原理主義、中国政府が新疆で宣伝活動」で取り上げましたが、ブルカ禁止やヒゲ禁止といった干渉がエスカレートし、禁酒を禁止、ラマダン中のレストラン休業は禁止、雑貨店には必ず酒を置くことなどの規定が追加されるなかで、「みんなの前でビールを飲むことを強制」という新技が追加されたもよう。
 

大ヒットアニメ「ベイマックス」、中国語版・韓国語版では“日本要素”が削除されていた件について(高口)

2015年06月03日

今さらながらベイマックスを見ました。「アナと雪の女王」もそうでしたが、テンポのいいストーリーテリングと凄まじい作り込みの背景に脱帽しました。特に空から街を見下ろすシーンは圧巻じゃないでしょうか。

さて、このベイマックスですが、中国語版(ちなみに中国語タイトルは「超能陸戦隊」という強烈なもの)では、日本要素が大々的に削除されているとのこと。最近仲良くしている中国人風刺漫画家のラージャオに教えてもらいました。

中国ウォッチャー界の「ゆく年くる年」=ブックレビュー・津上俊哉『巨龍の苦闘』(高口)

2015年06月01日

津上俊哉『巨龍の苦闘 中国、GDP世界一位の幻想 』(角川新書、2015年)をご恵投いただきました。

今や日本一のAIIB男としてニュース番組でもひっぱりだことなっている津上さんの新刊です。2013年の『中国台頭の終焉』をヒットさせた津後、2014年の『中国停滞の核心 』、そして今作と年一ペースで新刊を上梓されています。

タイに新幹線を輸出へ 中国との争いに日本が競り勝った理由とは(高口)

2015年05月27日

ジセダイ総研に記事「タイに新幹線を輸出へ 中国との争いに日本が競り勝った理由とは」を寄稿しました。

タイの高速鉄道建設に新幹線の輸出が有力になった喜ばしいニュースについて、ちょっといや~な目線で記事を書いています。
 

「事業線」を2センチ見せたら罰金10万円、中国ゲームショーでコンパニオン規制(高口)

2015年05月20日

中国最大のゲームショー、CHINA JOY。今年も7月30日から上海市で開催されます。コスプレや露出度の高いコンパニオンがゲーム以上の話題となる同展示会ですが、今年は不思議な罰則規定が導入されたとネットで話題になっています。
 

無実だけどブタ箱に、バングラデシュのムショ暮らし(田中)

2015年05月18日

電話がかかってきた。以前、知り合いの日本人の事務所で働いていた運転手からだ(以下、J)。こうして電話がかかってくるのはいつ以来だろう。その日本人の事務所はすでに撤退していたので、Jは別の仕事に就いているはずだ。

電話をとって近況を尋ねると「刑務所にいました」との返答。「え?刑務所?まさか?」とは思ったが、いろいろ話したいことがあるというので来てもらった。おおかた金の無心にやってくることは察しがついていたが、ひとまず保留。その後のやりとりが面白かったので、以下に書き留めておこう。

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