中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月21日
中国の胡錦濤国家主席は4日、フランスを訪問、サルコジ大統領との首脳会談を行った。仏政府関係者によると今回の主席訪仏を機に、両国は中国へのエアバス102機売却など、総額で200億ドル(約1兆6164億円)に上るビジネス契約を結ぶ意向だ。最近は、日本、そしてその後ろ盾となっている米国との緊張が高まっている中国。しかし札束の力で、欧州でもとりわけ人権問題にうるさいフランスをだまらせてやったわーとご満悦。
仏中首脳会談:人権よりビジネス エアバス100機など1.6兆円契約(毎日新聞)
米国は、台湾への兵器売却、ダライ・ラマとの会見、人民元切り上げ問題での圧力と中国に対して次々と戦略的圧迫を加えてきた。中でも重要なのは「アジアへの帰還」戦略。米国を後ろ盾にした日本の尖閣諸島における中国漁船船長拘束、米国を担いだ東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の中国対抗策など、中国は四面楚歌に追い込まれたかのように思えた。ところがところが……
こうした状況で中国政府が選んだ道は春秋戦国時代の先祖の智慧。すなわち『兵法三十六計』の「遠交近攻」策だった。(…)
フランスといえば、2年前にはチベット問題などで中国と対立した局面もあったが、イデオロギーを棚上げし、経済的な交流から関係を強化しようとする動きが広がっている。
米国、日本、ASEANと確執…四面楚歌になった中国は欧州との連携計る―香港紙(レコードチャイナ、元記事は香港紙・太陽報)