• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

中国食品 の記事

【中国食品】「モッタイナイ精神」が生み出したメラミン汚染粉ミルクという亡霊

2011年04月27日

痩肉精、染色マントウなどの問題が騒ぎとなっている今、メラミンの「亡霊」が再び姿を現した。先日、重慶警察は内モンゴル自治区よりはるばる重慶にまで運ばれてきた「問題粉ミルク」26トン余りを押収した。違法販売企業は市場価格よりもトン当たり1万元(約12万5000円)安い価格を武器に小売店を攻め落とし、「問題粉ミルク」は子どもが大好きなアイスクリーム市場へと流れ込んだ。

重慶で基準値を超えたメラミンを含む問題粉ミルク26トン超を押収」(新華社、2011年4月27日)


这送的是啥东东?不会是奶粉吧?妈妈说还是让我吃奶粉,这个做备份! / shanghaiart


というわけで、「エアロビ豚」「染色マントウ」「工業塩牛乳」と大型食品問題が続く中、“本命”が帰ってきました。2008年に中国全土を混乱に陥れた「メラミン汚染粉ミルク」の復活です。

【中国食品】毒粉ミルクに地溝油、そして染色マントウ……中国のモラル崩壊は深刻―中国首相

2011年04月18日

2011年4月14日、温家宝首相は、国務院惨事及び中央文史研究館館員との座談会に出席した。席上、温首相は先日話題となった「染色マントウ」について触れ、「誠意の欠如、モラルの崖崩れは深刻な域に達している」と嘆いた。18日付楚天都市報を主に参照した。


馒头 / politizer


【中国食品】「エアロビ豚」の恐怖!大手メーカーも使用していた化学薬品「新型痩肉精」―中国

2011年03月27日

「エアロビ豚」(健美猪)ってどんな豚だと思いますか?なにやら運動して健康的に育てられた豚のような気もするが、実際はその逆。いわゆる「痩肉精」という化学薬品を投与され、人工的に赤身の量を増やした豚のことを指す。

2011年3月15日、世界消費者権利デーにあたるこの日、中国中央電視台(CCTV)の調査報道番組「毎週品質報告」の特集「『エアロビ豚』の真相」を放映。「痩肉精」が蔓延する現状を暴露した。


smiling_pig / rikkis_refuge

【13億人総ドーピング時代】中国人金メダリストの出場停止撤回、次回五輪出場に道―スポーツ仲裁裁判所

2011年02月24日

2011年2月23日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、女子柔道中国代表の佟文選手の異議申し立てを認め、同氏に科された出場停止2年の処分を撤回するように命じた。一度はロンドン五輪出場の道を断たれた北京五輪女子柔道78キロ超級の女王は、再びロンドン五輪を目指すこととなった。中国網を参照した


Final da Copa do Mundo de Judô por Equipes / Fotos Gov/Ba


2008年の北京五輪。佟文選手は日本の塚田真希選手を破り金メダルを手にした。同年、オランダで開催された世界選手権でも優勝。しかし、試合後の検査で塩酸クレンブテロールが検出され、ドーピングによる出場停止2年の罰が科されていた。

【中国食品】カドミウム汚染米報道=全体の10%の汚染、当局調査で確認―北京で考えたこと

2011年02月22日

波紋広がる中国カドミウム米汚染

中国における食の安全の問題と言えば、もうそこら中で話題となっていますが、「毒餃子」とかの個別・突発的事例よりも、より面的な拡がりがありそうな問題としてカドミウム米の問題が取り沙汰されています。これを全面的に取り上げた新世紀2011年2月14日号の記事は、新浪微博でも数百単位で同内容の異なる記事がリツイートされながら関心を呼んでいます。この記事を紹介しながら問題をみていきたいと思います。(以下同記事抄訳、1,2枚目の写真は同誌から)

20110222_rice1

カドミウム汚染米は全体の10%にも


日本で60年代に発生した「イタイイタイ病」(訳注:中国語でも「痛痛病」とそのまま訳しています)の原因ともなったカドミウムの含有量基準値を超えている米が、中国全体の米の10%にも達していることが、農業部や研究者のサンプル調査で明らかになった。水銀に関しても中国では多くが米から人体に入る場合が多いなど、米の安全性の問題が深刻になっている。

*当記事は2月16日付ブログ「北京で考えたこと」の許可を得て転載したものです。

<怖い中国事情>中華料理=ドーピング?中国で豚肉食べた選手、ドーピング検査で陽性に

2010年10月27日

2010年10月26日、中国網は、尿検査で興奮剤が検出され出場停止処分を受けた独卓球選手が、中国で塩酸クレンブテロール入りの豚肉を食べたと申し立て、処分を撤回されたと報じた。以下はその抄訳。


猪!~ / ♥ Jaye


今年8月末、卓球中国オープンに参加した独代表のドミトリ・オフチャロフ選手は、尿検査で塩酸クレンブテロールが検出され、出場停止処分を受けた。まだ22歳のドイツの新星は、原因を中国で食べた豚肉にあると結論づけている。

<続報>亜硝酸塩中毒は調理人のミス?!怪しすぎる当局発表―中国・四川省

2010年10月16日

事件から1週間でのスピード解決っ!
これで観光客の皆さんも戻ってきてくれるよねっ!

という当局の叫びが聞こえてきそうですが、広州日報のツッコミ炸裂。「調理人が塩と亜硝酸塩を間違えた」というのが当局の主張ですが、先日の検査では化学調味料も亜硝酸塩に汚染されていたと発表されていたわけで。やんわりとではありますが、「調理人も化学調味料では作ってないだろっ!」という広州日報のツッコミが光ります。まあ、亜硝酸塩をすくうのに使ったおたまを化学調味料を入れている袋か器につっこんだというのも十分に考えられますけどね。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

2010年10月14日、四川省カンゼ・チベット族自治州当局は今月8日の亜硝酸塩中毒事件に関する記者会見を開催。ホテルの調理人が亜硝酸塩を食塩のかわりに使用したとの調査報告を発表した。15日、広州日報が伝えた。


海螺沟冰川 / findiver
*濾定県の観光地・海螺溝の氷河。

8日、四川省カンゼ・チベット族自治州濾定県のホテルで食中毒が発生。宿泊客1人が死亡、42人が入院する騒ぎとなった。原因は食事に工業用の亜硝酸塩が使われていたことだった。濾定県の海螺溝は美しい氷河で知られる観光地。10月1日からの国慶節休暇を利用した旅行は、とんだ大惨事となってしまった。

悪夢の黄金週間=ホテルが「間違えて」入れた亜硝酸塩で1人死亡、42人入院―中国・四川省

2010年10月12日

2010年10月8日、四川省カンゼ・チベット族自治州濾定県のホテルで食中毒が発生。宿泊客1人が死亡した。ホテルの食事に使われていた塩が、工業用の亜硝酸塩だったことが原因だった。12日、四川新聞網が伝えた。


海螺沟冰川 / findiver

*濾定県の観光地・海螺溝の氷河。

亜硝酸塩中毒で入院したのは42人。うち34人が宿泊客、8人が従業員、1人が従業員の子ども。11日時点で全員が回復。40人が退院した。2人は死者の家族でホテル側との賠償問題で合意が得られていないため、入院を続けている。

筋肉が溶ける?工業用薬品が原因か?!「ザリガニ食中毒」大騒動は意外な結論に―中国

2010年09月08日

今年8月、中国を騒がした「ザリガニ中毒事件」。「筋肉が溶けるだって?!」「工業用漂白剤でザリガニを洗っていた?!これが原因だろ」と中国では大騒ぎでした。(文末「関連記事」参照)。

20100908_xiaolongxia


「工業用漂白剤(酸)でザリガニを洗っている」というのはなんともショッキングな話。本ブログの過去記事でも「「ザリガニ洗い粉」の中でもごく一部の製品に問題があるとか、まったく別の要因があるとかも考えられますね」などと注釈を入れつつも、きっと薬物被害なんだろうなと思っておりました。

ところがところが。7日に専門家の発表があり、ハッフ病という水産物の毒素が原因と考えられている病気だったとの結論に。工業用漂白剤関係なかった!酸につけたザリガニでも、その後、よく水洗いすれば、(とりあえず短期的には)人体には害はない、と。人間すごい。

<本日の動画>真っ黒なザリガニがぴかぴかに変わる「魔法の粉」は悪魔だった?!筋肉溶ける謎の奇病が発生

2010年08月26日

近年、中国で流行りの夏の珍味といえばザリガニ(Kinbricks Now:お金持ちはエビでもどうぞ!おれらは庶民の伊勢エビ・ザリガニを食らうっ!)。ところがそのザリガニを食べると、筋融解症という字面を見ただけでも恐ろしい病気にかかる可能性があると報じられています(被害者多数、ザリガニ料理で筋肉が溶ける?!ザリガニ洗う「謎の薬品」が原因か―中国)。旬の時期なのに、ザリガニ料理店はお客激減だとか。

問題はザリガニを洗う謎の薬品「洗蝦粉」(ザリガニ洗い粉)の可能性が高いと見られています。その成分については諸説あるようですが、工業用の酸性漂白剤であることは間違いないようです。洗われたザリガニはぐったり。長時間漬けておくと死んでしまうとか。人間も素手で触ると、皮がべろりとはげてしまうそう。

というわけで、本日の動画は「ザリガニ洗い粉」問題を取り上げた安徽衛星テレビのニュース番組「超級新聞場」(25日放送)。

20100826_xiaolongxia1
卸で売られているザリガニはこんな風に真っ黒なのですが、ザリガニ洗い粉を使うと……

「下水油」撲滅に本気、一大プロジェクトが始動―北京市

2010年08月13日

悪名高い中国の「地溝油」(下水油)。それでも庶民の味も知りたいと、屋台や小汚いお店にチャレンジする外国人旅行客は少なくないようだ。一方、中国人はというと、そうしたお店を避ける人も少なくない。食べるとしても、それなりに安心できるなじみのお店を選ぶという自衛手段をとるケースが多い。


Water pollution from dairy operation / eutrophication&hypoxia
Pollution / Steve Snodgrass
※イメージ画像です。

(地溝油とは不正に生産された劣悪な油の総称。以下、3種類に分類できる。(1)狭義の地溝油。すなわち下水道に浮かんでいる浮遊物やホテル、レストランの残飯を加工し、製造した油(2)品質の悪い豚肉、ブタの内臓、ブタ皮から製造された油(3)揚げ物用の油として何回も使った後に新しい油と混ぜて使われる物)。

「廃油」は西へ向かう=貧乏人が「下水油」を食べさせられる中国のエコシステム

2010年08月09日

最近、中国では北京ダック製造過程で出る「廃油」の再利用が話題となっている。日本でも「屋台の食事にご用心!毎月500キロの発がん性「廃油」が市民の胃袋に―江蘇省宿遷市」(2010年8月8日付レコードチャイナ)という記事が話題を集めた。中国のニュースサイトを見ると、「寧波の北京ダック店は『鴨油』販売を継続=政府機関は禁止を法制化するべきだ」(8月9日付人民網)などという記事もあり、まだ鴨油(北京ダックをあぶった際にしたたり落ちる油)バッシングは続いているようだ。

200511_009

だが、突然の「鴨油」バッシングには正直、驚いた。そもそも北京ダックに使う鴨の油は最高の食材だったはず。一部の北京ダック店では、「鴨油焼餅」(焼餅は小麦粉を発酵させ薄くのばし、油を塗って焼いたもの)という料理を出していたほどだ。どうやら高温で加熱された鴨油はベンゾピレンなどの発がん性物質を含む、ゴミなどが混入する危険が多いというのがバッシングの理由らしい。確かに健康にはよくないのかもしれないが、今までおいしく食べていたものをいきなり「廃油」(原文では「ゴミ油」)呼ばわりはひどいのではないか。
ページのトップへ