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外交 の記事

北朝鮮、尖閣、南シナ海、レアアース!中国外交大忙しの春(前編)

2012年03月18日

気がついたら「中国外交部大忙し」という、ちょっと大変な事態になっていたのでご紹介したい。

【まとめ】最後の盟友まで離反=東アジアサミットに見る中国の四面楚歌

2011年11月24日

「東アジアサミット参加国18カ国中、中国の盟友は1カ国だけ。そいつも最近裏切りやがった……」

「カダフィとは昔から友達でもなんでもなかった」中国政府、鮮やかすぎる掌がえし(水彩画)

2011年10月25日

■中国の良き友人■

あまり呼ばれたくない呼び名だと思うのですが、世間には「中国の友人」と言われている人たちがいます。日本の政治家ならば、中国建国60周年式典の記念パレードを天安門から見学した村山元総理が典型でしょう。

もちろん民主党や自民党にも中国の友人認定を受けている政治家もいますが、天安門に登ることで周囲にどう見られるかということをよく知った上で、敢えて登ったこと、そしてその事実を隠さない村山さんはさすがに格が違います。


Muammar al Gaddafi Mouammar Kadhafi R.I.P. Colonel Quaddafi painted portrait _DDC6340 / Abode of Chaos


*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。

国賓級の扱いを受けたSMAP=中国外交が狙う「対日民衆工作」

2011年09月15日

2011年9月16日、北京市工人体育館で、日本の人気アイドルグループ・SMAPのコンサートが開幕される。外国人大物歌手のライブ開催自体はそう珍しいものではなくなったが、中国政府は今回のコンサートを「対日感情改善の切り札」と位置づけ、異様なまでに力を入れている。

対中感情好転の切り札に=SMAP、指導者並みの厚遇-16日に北京公演
時事通信、2011年9月15日
人気グループSMAPが16日夜、中国・北京の工人体育場でコンサートを行う。昨年の中国漁船衝突事件で日本人の対中感情が悪化する中、共産党・政府は両国の若者に支持されるSMAP公演を重視。今も対日政策に大きな影響力を持つ唐家◆(王ヘンに旋、元外相)前国務委員が15日夕、SMAPとの会見に応じるなど、公演を国民感情好転の切り札にする狙いだ。

20110915_SMAP
*画像は国際在線の報道。15日、SMAPの記者会見。

日本人にとどかなかったオバマ寄稿文と日本メディアの残念さ

2011年09月10日

2011年9月9日、環球時報にバラク・オバマ米大統領の寄稿文が掲載された。タイトルは「巴拉克-奥巴马:让我们共同缅怀"9-11"逝者」(バラク・オバマ:我々はともに「9.11」の死者を追悼しよう)。米大使館にも同じ文章が掲載されているが、タイトルは「我们需要的伙伴关系」(我々が必要としているパートナー関係)となっている。英語版も同じタイトルなので、環球時報のタイトルは中国側が付けたものかもしれない。

この寄稿文を見て思い出したのが、今年4月11日、菅直人前首相によるお礼メッセージ。東日本大震災支援へのお礼メッセージを世界6カ国の新聞に広告として掲載したところ、「なんで台湾にはお礼しないのだ」と日本ネット民から叩かれたというエピソード。
(関連記事:「台湾にお礼しないなんてひどい!」は誤解?!菅首相の感謝状は何が問題だったのか?

前回は日本が台湾をハブったということで話題になったが、今回は米国が日本をハブるのねと思ったのですが……。

20100910_obama
*画像は米国務省国際情報計画局ウェブサイト。オバマ大統領の寄稿文。

中国がリビア内戦でありえないぐらい失敗している件=カナダ紙のスクープと中国の弁明

2011年09月07日

首都トリポリが陥落し、ついに節目を迎えたリビア内戦。この内戦が中国外交に与えた影響は甚大なものとなった。

今、一番ホットな話題は「中国軍需企業が今年7月、カダフィ大佐側に兵器売却を打診」のニュース。カナダ紙グローブ・アンド・メールが伝えた。カダフィ政権幹部が多く住む高級住宅地のゴミから極秘メモを発見したとのこと。ちょっと信じられない入手経路だが……。

「携帯式地対空ミサイルやロケット砲など2億ドル(約154億円)相当の武器を売る準備があるよ」という提案がきっちり書かれた問題のメモはグローブ・アンド・メールのウェブサイトで見ることができる。
(関連記事:「リビア:大佐側に中国企業が武器売却を提案…加紙報道」毎日新聞、2011年9月5日)

20110908_Libya
*画像はグローブ・アンド・メールの報道。発見された極秘メモ。

「勉強+ビジネス」がセットに=中国の対アフリカ研修外交―北京で考えたこと

2011年08月08日

「研修+ビジネス」の中国特色的対外援助・・・アフリカ政府幹部・中国研修の実態

中国による途上国への対外援助。以前、記事「中国の対外ODAってどんな内容?『対外援助白書』を読む」で総論的な話をご紹介しましたが、今回はもう少し具体的なお話となります。

鳳凰週刊の記事「アフリカ官僚、中国でのファーストフード・トレーニング(原文:快餐培訓)」(2011年8月第22期)は、アフリカ援助の中心の一つでもある、アフリカ各国幹部の中国研修の実態という、貴重な記事を掲載しています。やや荒っぽいところもありますが、対アフリカ援助の現場理解や日本の援助の効果を省みさせられるという意味でも、大変重要な内容です。


Africa Day 2010 in Dalian, China / SoniaT 360.


*当記事はブログ「北京で考えたこと」の許可を得て転載したものです。


艾未未保釈は温家宝首相訪欧の手土産なのか?―中国

2011年06月24日

2011年6月23日、中国外交部の洪磊報道官は定例記者会見を開催、芸術家・人権活動家の艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏釈放は、温家宝首相の欧州歴訪に合わせたものとの観測を否定した。BBC中国語サイトが伝えた。

艾未未氏は世界的にも有名な現代芸術家。北京五輪メインスタジアム「鳥の巣」のデザインにもかかわった。一方で人権活動家としての顔も持ち、四川大地震で死亡した学生の調査などにたずさわっている。中国ではネット検閲の対象となっているツイッターのオピニオンリーダーとしても知られ、民主化シンパや反体制的な心情を持つツイ民のハブ的存在でもあった。

20110624_aiweiwei1
*画像はBBC中国語サイトの報道。

74パーセントの国民が自国政府側の責任と認識=タイ・カンボジア交戦―タイ・ニュース

2011年02月10日

自ら窮地に落ちて行くカシット外交

2月10日のニュースは再び、カオプラヴィハーン遺跡を巡ってタイ・カンボジア両軍の間でにらみ合いが継続されている話題の続報から。9日現在両軍共に軍事力を国境沿いに増強しつつありますが、この一両日中、4日の衝突発生以来始めて戦闘の無い状態が続いています。

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Bangkok Post紙の報道。

しかしながら未だ両国間で停戦合意がなされている訳では無く、依然として予断を許さない状況です。現在インドネシアのマルティ外相(写真左)がASEANとして和平調停に動いていますが、タイのカシット外相はカンボジア側の対応を非難するのみで、調停合意の目処はたっていません。

*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。

中国のイメージ改善なるか?宣伝動画第2弾公開=早くもネットユーザーのおもちゃに

2011年01月26日

先日お伝えした中国国家イメージ宣伝動画ですが、前回の「人物編」に続き、今度は「角度編」が公開されています。

20110126_xingxiangpian
*写真は中国国家イメージ宣伝動画「角度編」の一場面。


2011年1月17日、胡錦濤国家主席訪米を前日にひかえたこの日、米ニューヨーク市タイムズスクエア(及びCNNテレビ)で、中国国家イメージ宣伝動画が公開されました(過去記事「米国で「中国国家コマーシャル」放送開始=他国国民の心を攻める「公関」活動」参照)。

胡錦濤訪米、「国賓訪問」にこだわり=念願かなった最高級の待遇に中国メディアは大喜び―中国コラム

2011年01月20日

国賓訪問にこだわる胡錦濤さん

先日、中国語翻訳をされている明天会更美好さんに、「訪問」についてうかがってみました。

「訪問」の違い(中国語翻訳者のつぶやき2011/01/09)

最後に「国事訪問」です。日本語では「公式訪問」と訳されることが多いのですが、この表現は①~④までのとは一線を画しており、注意が必要です。胡錦濤国家主席、オバマ大統領など国家元首クラスの指導者の訪問のみに使用される語句で、意味には「国賓クラスの待遇」というニュアンスが含まれています。

実は記事に登場する「フォロワーの方」は私だったりします。

20110119_china_column
新華網の報道。

*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。

【遠交近攻】中国の欧州外交=急接近は日本への対抗措置か―政治学で読む中国

2011年01月05日

中国の欧州外交


The Euro / dydcheung


ロイターによると、中国の李克強副首相は、4日から3日間の日程でスペインを訪問することになっておりますが、それに併せて、3日付のスペイン紙パイスに掲載された論説記事で、引き続き同国の国債入札に参加する考えを示したそうです。
中国、今後もスペイン国債の購入続ける─副首相=新聞(ロイター、2011/01/03
これは昨年の11月に胡錦涛国家主席がポルトガルを公式訪問した際に、ソクラテス首相と会談後の共同記者会見で、ポルトガルを支援するために「具体的な措置」を取ると語り、中国によるポルトガル国債の購入を示唆したものに続くものとなっております。

*当記事はブログ「政治学に関係するものらしきもの」の許可を得て転載したものです。

【相手が違う】<北朝鮮砲撃>米国「挑発行為は許さない!」中国「おまえ、俺にケンカ売ってるのか?!」みんな「えっ」

2010年12月05日

北朝鮮による砲撃事件。いきなりの砲撃ですので、普通ならば戦争になってもおかしくないわけですが、「また、いつもの北朝鮮の挑発か……」と韓国はある意味、あきらめ感のある対応。今春の哨戒艦沈没事件に続く、軍事攻撃なのにじっと抑制の構えです。

韓国世論もよくまあ耐えているよねと、我慢強さには拍手したいところ。とはいえ、挑発行為は許さないという姿勢をアピールすることも大事。というわけで、米韓軍事演習、日米軍事演習(韓国がオブザーバー参加)を通じて団結をアピールしているわけですが、当の相手である北朝鮮はともかく、中国が「おまえら、俺にケンカを売っているのか?!」と大盛り上がりに。なんで?!

20101205_junyan1

グーグルニュースのトップは「日米韓軍事演習が示した『空海一体戦』概念」。グーグルニュースは注目記事を機械的に選出してトップに持っていくので、軍事演習ネタが今、中国で最もホットなニュースということに。また、「軍演」でニュース検索をかけると、「日米軍事演習は島嶼防御を強化=姿を現した日本の『西南戦略』」「日米軍事演習は「日本への攻撃」を想定したもの」「日米軍事演習の本当の相手は中国か」「日米軍事演習は実戦を想定したものだ」などなど各紙書きまくり、煽りまくり。

とても全部読む気にはならないのですが、
・米韓、日米の軍事演習は北朝鮮を挑発するもの

・っていうか、本当の狙いは中国への威圧じゃね?

・「中国の裏庭」黄海に米原子力空母が進入してきた!

・挑発されているのに、6カ国協議関係国会談を冷静に呼びかけた中国偉い

・その温和な呼びかけを足蹴にした日米韓は何様だ?!
っていう論点をぐるぐる回っている感じでしょうか。なお、北朝鮮砲撃事件について、中国の正式見解は「韓国が先に射撃した」ということに。

・韓国がまず誰もいない海域めがけて射撃(実弾演習)

・北朝鮮が軍事基地めがけて反撃。一般市民2人、軍人2人が死亡。


ということに。まあ、ウソじゃないけど韓国の射撃訓練と北朝鮮の攻撃は同列に扱えるものなのかな……。

【まとめ】<北朝鮮砲撃>「中国ならどうにかしてくれる!」各国の期待を中国が斜め上の方向に打ち返すまで

2010年11月29日

北朝鮮砲撃問題に関する反応などだいぶそろってきたので、ちょっとしたまとめをば。

・事件
23日午後2時半ごろ、北方限界線(NLL)に近い韓国西方沖の延坪島めがけて、北朝鮮が砲撃。数十発の砲弾を撃ち込んだ。韓国軍が反撃し、南北間で砲撃戦に発展。韓国軍兵士2人、基地建設工事作業員(民間人)2人が犠牲になった。また住宅が被害されるなどの被害も出ている。

20101123_chaoxian
*中国新聞網の報道。

・当日の中国ネット民の反応
Kinbricks Now:砲撃の狙いは金儲け?!北朝鮮砲撃で盛り上がる中国ネット掲示板をのぞいてみた

Kinbricks Now:<北朝鮮砲撃>中国人は「嫌韓」?それとも「嫌北」?いいえ、両方です=ネット民の声を聞く―金ブリ浪人のススメ

【鬼外交】中国「札束でフランス黙らせたぜ!」仏「こんなはした金では俺は止められない!一応金はもらっておくがな」

2010年11月10日

今日(2010年11月10日)、中国語圏ツイッターで激しく話題にされていたネタをご紹介。いやー、フランス様、恐ろしいわー。

先日、フランスを訪問した胡錦涛主席。エアバス102機購入など総額200億ドル(約1兆6300億円)の大判ぶるまいを見せました。


Airbus 380 Lands @ JFK / WTL photos

中国の胡錦濤国家主席は4日、フランスを訪問、サルコジ大統領との首脳会談を行った。仏政府関係者によると今回の主席訪仏を機に、両国は中国へのエアバス102機売却など、総額で200億ドル(約1兆6164億円)に上るビジネス契約を結ぶ意向だ。
仏中首脳会談:人権よりビジネス エアバス100機など1.6兆円契約(毎日新聞)
最近は、日本、そしてその後ろ盾となっている米国との緊張が高まっている中国。しかし札束の力で、欧州でもとりわけ人権問題にうるさいフランスをだまらせてやったわーとご満悦。
米国は、台湾への兵器売却、ダライ・ラマとの会見、人民元切り上げ問題での圧力と中国に対して次々と戦略的圧迫を加えてきた。中でも重要なのは「アジアへの帰還」戦略。米国を後ろ盾にした日本の尖閣諸島における中国漁船船長拘束、米国を担いだ東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の中国対抗策など、中国は四面楚歌に追い込まれたかのように思えた。

こうした状況で中国政府が選んだ道は春秋戦国時代の先祖の智慧。すなわち『兵法三十六計』の「遠交近攻」策だった。(…)

フランスといえば、2年前にはチベット問題などで中国と対立した局面もあったが、イデオロギーを棚上げし、経済的な交流から関係を強化しようとする動きが広がっている。
米国、日本、ASEANと確執…四面楚歌になった中国は欧州との連携計る―香港紙(レコードチャイナ、元記事は香港紙・太陽報)
ところがところが……

親中路線変更か?オバマ米大統領のアジア歴訪、中国に立ち寄らず―中国紙

2010年10月27日

米大統領は対中国同盟構築目指すと米メディア」を掲載した。以下はその抄訳。


Barack Obama on the Primary / jurvetson


オバマ大統領は11月5日から9日間にわたり、インド、インドネシア、韓国、日本とアジア各国を歴訪する。ちょうど中国の周辺を迂回するかのようなルートとなる。人民元切り上げ問題、貿易障壁、兵器売却問題など、米中関係はさまざまな課題を抱える中、ある米政府官僚は、米中間の信頼関係が弱まりつつあると警告している。

ナショナリズムの高まりが中国外交をさらに強権化させる―台湾研究者

2010年09月29日



China, flag. / peruisay


2010年9月28日、シンガポール華字紙・聯合早報は台湾・淡江大学の陳一新(チェン・イーシン)教授の署名記事「日中の尖閣争い=太平洋の強権政治を促進」を掲載した。以下はその抄訳。

9月23日の国連大会で温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は、主権と統一、領土の完全性をめぐる問題で中国は絶対に妥協しない。一方で「強権国家」の道も歩まないと発言した。しかし中国が見せた「大国の態度」と日本の菅直人政権の屈服という共同演出は、黄海や東シナ海、尖閣諸島問題、南シナ海、台湾などの問題で、中国に果たして妥協する余地はあるのかという疑念を抱かせるものになった。
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