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建築 の記事

日本を超えた中国バブリー・トンデモ建築=最悪作品を選ぶネット投票始まる

2012年04月10日

2012年4月、南都網はネットユーザーの投票で中国ダメ建築を選ぶ「中国建築第1回灰磚賞」を開催している。

【写真】完成4カ月の高速道路が早くも穴だらけ=どぶに捨てられた1000億円―甘粛省

2011年09月28日

先日、手でさわるだけでぼろぼろ崩れる「粉末レンガ」ネタをご紹介した。中国では手抜き工事、建築材料の間引きといった話は日常茶飯事。毎日のように報道があるが、今回ご紹介するネタは特上級。なんと1000億円かけて作った高速道路が半年でぼろぼろになってしまった。

2011年9月26日、新華網は天定高速道路が完成から半年を待たずしてぼろぼろになり、大改修が始まったことを報じた。甘粛省天水市から定西市を結ぶ天定高速道路。江蘇省連雲港市から新疆ウイグル自治区イリ・カザフ自治州コルガスまでを結ぶ長大な幹線高速道路の一部でもある。

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【写真】改修作業中のビルが一瞬で倒壊=作業員16人が下敷きに―中国江蘇省

2011年06月20日

2011年6月19日、江蘇省無錫市で改修中のビルが倒壊する事故が起きた。400平方メートル以上もあるビルがまたたく間に崩れ落ち、作業員16人が下敷きとなった。事故後、武装警官及び消防隊ら200人以上が出動し、救助活動を実施した。事故から一夜明けた20日、ようやく生存者の救出に成功。7人が生存、9人が死亡していた。20日、新華網が伝えた。

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中工網の報道。

ホワイトハウス8個分?!菜の花畑に出現したゴージャス政府庁舎―中国安徽省

2011年03月27日

「貧困地域の政府庁舎が豪華すぎる!まるでアメリカのホワイトハウス級じゃないか」

というのは中国でよくあるネタ(参考リンク「有名建物を模倣した“パクリ版”豪華庁舎が続出、ホワイトハウスや天安門まで―中国」RecordChina、2010/10/13)。ところが今回は「ホワイトハウスどころやないで!ホワイトハウス8個分やぞ!」とグレードアップしたネタが出現、ちょっとした話題となっています。27日付生活報を参照しました。

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生活報の報道。

先日、あるネット掲示板のスレは「望江県の県政府庁舎、こいつのでかさは米ホワイトハウス8個分以上やぞ!」と暴露。安徽省安慶市に所属する望江県は同省の中でも決して裕福な県ではないとのことですが、建設中の庁舎はなるほど確かにゴージャスに見えます。というのも添えられている写真が秀逸で、のどかな菜の花畑の中にオフィスビルがそびえたっている絵がなかなかのものではないですか。なんでも4万3600平方メートルの敷地にビル6棟が立ち並んでいるのだとか。

【動画】ビルが生えてきた?!たった6日で15階建てホテルが完成―政治学で読む中国

2011年01月06日

たった6日で15階建ホテル建築(中国人の意見)

YouTubeに中国でたった6日間で15階建のホテルができる様を紹介したものがあって、それが、外国で話題になったことを受け、外国の反応を中国に紹介しているものがあり、そこに掲載されていたコメントが興味深かったので、それを紹介させていただきます。

海外ネット民がびびった:中国人はたった6日で15階建てビルを作れる?!(環球網論壇)


建設のことについては、全くの素人で、たった6日で建設できてしまうことが良いことなのかどうか、私には判断できないので、基本的にこういう意見があったという紹介だけにとどめておきます。

*当記事は2010年11月23日付ブログ「政治学に関係するものらしきもの」の許可を得て転載したものです。

「パクリの里へようこそ」上海万博パクったあの貧困県が今度は世界遺産を……―江蘇省塩城市

2010年09月09日

2010年9月、パクリ版「上海万博中国館」の建設で話題になった江蘇省塩城市阜寧県に、今度はパクリ版「シドニー・オペラハウス」が登場。話題となっている。8日、中国新聞網が伝えた。

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今年4月、阜寧県市民広場に「上海万博中国館」のミニチュア版が登場した。ミニチュアといっても高さ24メートル、1辺50メートルの大がかりなもので、建設には350万元(約4830万円)が投じられた。貧困県として知られる阜寧県が巨費を投じて、何ら現実的な用途がないシンボルを作ったことに多くの批判が寄せられた。

中国で“ありえない倒壊”が連続=その理由とは?

2009年08月10日

今回のエントリーですが、相次ぐ中国の「謎の倒壊」ネタについて。注目しているから目につくという部分もあるのでしょうが、それにしても不思議すぎる事件が連続しています。

6月27日に起きたのが本ブログでもとりあげた上海市の「マンションぽっきり倒壊」。根元からぽっきりマンションが折れた異様な光景は日本でもずいぶん話題となりました。

・マンションぽっきり倒壊
shanghai20090627

7月20日に起きたのは「ブロック崩し倒壊」。広西チワン族自治区柳州市の取り壊し予定だった3階建てマンションが倒壊したというもの。この倒壊理由が驚きで付近の農民が壁からレンガを引っこ抜いて盗んでいたら倒壊したそうで、そんな簡単にマンションって壊れるのと衝撃的な事件でした。上海市の「ぽっきり倒壊」では倒れてもビル本体は無事だったのと大きな違い、でしょうか?!

7月23日には「真っ二つ倒壊」。大雨と強風で高さ187メートルもあるテレビ塔がぽっきりと折れてしまったというもの。風速は20メートル超だったとのことでが、それで壊れるようならお話にならないと思うのですが。続報記事ではちゃんとした図面もなしに「現場で摸索」しながら作っていたという凄まじすぎるお話も。

・テレビ塔真っ二つ倒壊
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7月25日には、四川省アバ・チベット族チャン族自治州汶川県で岩石崩落事故により橋が100メートルにわたり崩落する「ナイアガラ倒壊」。後で紹介するブログ読者の方のメールによると、「100メートルにもわたる崩落はありえない。切断面に鉄筋や鉄骨が見えない」と問題がある工事だったとのご指摘がありました。

・橋が100メートルにわたり崩落
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8月4日には河北省石家庄市で建設中の工場が落雷を受け倒壊、17人が死亡する大惨事となりました。落雷の力はすさまじいものではあるのでしょうが、避雷針はなかったのか、雷一発でばらばらになってしまう工場ってと驚かされました。

・落雷で工場が倒壊
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そして8月8日、今度は安徽省合肥市で建設中の地下道陥没事故が発生しました。同日朝、掘削したトンネルを鉄筋やコンクリートで覆う覆工作業のため支柱を取り外したところ、午後1時に陥没事故が発生するという恐ろしさ。なによりすごいのは「事故の処理も含め40日間で予定の作業を終了させる」と施工会社が明言しているところです。現地でも工事を急ぎすぎたのが事故原因ではないかとうわさされているようですが、10日付中安在線によると、市政府による事故原因調査は「建設場所が繁華街にあり、車の交通量が多い、地下のパイプが多い、上部の厚さがわずか5センチと浅い地点での工事だった」との困難な条件からミスが出たと結論づけており、工事を急いだのが原因ではないと結論づけています。

・道路が陥没
malu_anhui

なんでこんなに不思議な問題が続出するの、と誰もがツッコミを入れたくなるところですが、ブログを読んでくださった土木施工管理技師のYさんが上海のマンションぽっきり倒壊について解説してくださったのでそのメールを紹介させていただきます。

私は土木施工管理技師ですが、この上海の倒壊ビルの写真を見て,直感したのは、基礎杭の不良です、これに使用されたパイルには鉄筋が一切使われていないのは、日本ではありえないことです。ローソクみたいな杭を使ったのでは強度以前の問題です。このパイルで建築許可が出るのが中国のすごいところ。他の建築物も推して知るべし、上海のみならず、中国全土の高層ビルの大半は手抜き工事の百貨店。恐ろしい結末が待っています。

又、日本ではコンクリート打設後は強度が出るまでの28日間はその上の階のコンクリートは打設出来ませんが、中国ではそんなことはお構いナシでドンドン上へ上がっていく様には唖然とさせられます。更にコンクリートの質の面でもおそらく、日本では考えられ無いような低品質な配合率で使われていることでしょう。

先にも新築の橋の足場と支保工をはずしたと同時に構築物が崩壊したことがありましたが、さらっぴんのまだ未使用の橋が崩壊するなんて考えられないようなことが興るのが中国の不思議です。ニッポンにも悪徳業者はありますが、まだ救いがあるのでしょうか。鉄筋コンクリートの構造物は手を抜けばいくらでも抜ける、悪徳業者には美味しい仕事なんでしょう。

以上、引用させていただきました。非常に長文のメールをいただいたので、一部抜粋して紹介させていただきました。専門家の目から見ると、技術的な不足、劣悪な素材を使う悪徳業者など多くの問題が丸わかりだそうです。

これに付け加えるとするならば先月上海にいって感じたのですが、建設工事の急増があるのではないでしょうか。金融危機対策として中国政府は巨額の財政出動と超金融緩和を実施していますが、その金の多くがインフラ整備など建設事業に流れ込んでいます。特に来年万博を迎える上海市は地下鉄を作ったり道路を整備したりといたるところで工事をしていて凄まじいばかりのホコリが漂っていました。

公共事業自体は決して悪いことではないと思いますが、問題は技術と経験のある“まっとうな”業者の数は限られているでしょうから、問題のある工事が増えるということ。こうした背景を受け最近中国で話題となっているのが「GDPの質」論。例えば1億円かけて橋を造り品質が悪いので5000万円かけて撤去すれば、何も物は残っていないのにGDPは1億5000万円分増えているという数字のマジックを指します。

「8%成長死守」(中国語で保8)を至上命題とする中央政府の方針に疑問を投げかけるものですが、これを広東省トップの汪洋省委書記が言ったというのは問題が深刻なことを意味していると大mわれます。汪省委書記は官僚の人事考課の材料としてGDPを用いることはやめるべきとまで提言しています。

実はこうした問題はずいぶん前から認知はされており、胡錦濤国家主席の唱える「科学的発展観」(数字だけではない、調和の取れた成長を求める思想)はまさしく中国社会のゆがみを是正することを目指していたはずです。結局は失敗しましたが、「緑色GDP」(環境負荷を盛りこみ修正した、新たなGDPの指標)を作ろうとしてみたり、いろいろ取り組んではいました。

ただリーマンショックで事態は一変、あれやこれやはすべて後回しとなり、「8%成長死守」の大号令がかかってしまったという印象です。今は傷口からの出血を抑える、根本的な治療はその後で、という方針自体は間違ってはいないのかもしれませんが、「とりあえず」がいつまでも続けば、手抜き工事の建築をはじめさまざまな問題が大きな重しとして残ることになるでしょう。

(執筆者:Chinanews) Twitterアカウントはこちら
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