• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

映画評 の記事

難聴女性と弱視女性が繰り広げる恋のロード・ムービー『ザット・サウンズ・グッド』―タイ映画評

2011年07月31日

『ザット・サウンズ・グッド / That Sounds Good』

ドキュメンタリー風の恋のロード・ムービー。主人公の女性二人が難聴者と弱視者であるというのがみそで、この設定が作品をおもしろいものにしている。とくに、弱視者のター<เต๋อ>を演じているラミター・マハープルックポンがとても愉快だ。コメディエンヌとしてはかなりいけると思う。それなりにかわいいし、表情がおもしろい。

20110731_that_sound_good

この人、どこかで見たことあると思ったら、「32 デッセンバー・ラブ・エラー(32 December Love Error)」<2009年>(これがデビュー作)に出ていた人だ。本作が二本目の映画となる。1989年生まれなので、映画撮影時20か21歳の若さである。今後が大いに期待できる。

*当記事はブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

これぞ楽しく愉快なインド映画の真骨頂!2010フィルムフェア最優秀作品『DABANGG』 ―インド映画評

2011年05月31日

『DABANGG』

監督:Abhinav Singh Kashyap(2010)
主演:Salman Khan,Sonakshi Sinha,Arbaaz Khan

20110531_dabangg
チュルブル(サルマン)は強盗が奪った金をちゃっかり自分の懐に入れてしまうような警官だったが、気持ちは優しい男だった。恋仲の女性とは紆余曲折があるものの結婚に至る。一方で義父と義弟とは不仲であり、それを利用する政治家が現れる。また母親の死にも関係していた。
*当記事はブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

青春映画が軒並みヒット!2010年度タイ映画興行成績ベスト10―タイ映画評

2011年05月20日

2010年度タイ映画興行成績ベスト10

1位と2位が青春物で、青春映画が大ヒットした年といえます。「オンバーク3(マッハ3)」は伸び悩みました。三年間上映が許可されなかった話題作「ナーク・プロック」や期待作「インシー・デーン」も同様。カンヌでグランプリに輝いた「ブンミおじさんの森」はもちろんベスト10には入っていませんが、単館ロードショーであるにもかかわらず健闘したとのこと。ちなみに、外国映画も含めたベスト3は「アイアンマン2」「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1」「ハロー・ストレンジャー」です。

20110518_thai_movie120110518_thai_movie2
*左:「ハロー・ストレンジャー(アンニョン! 君の名は)」 右:「ファースト・ラブ」。

*当記事はブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

「チョコレート・ファイター」のジージャー主演第三作目公開=『チャックカーレーン』―タイ映画評

2011年04月29日

『チャックカーレーン/Jak Ka Ran』

20110429_Jak_Ka_Ran

「チョコレート・ファイター」のチーチャー(ジージャー)主演第三作目が公開

日本でも公開された「チョコレート・ファイター(Chocolate/2008年)」のチーチャー(ジージャー/ヤーニン・ウィサミタナン/Yanin Vismitananda)主演第三作目が、4月28日タイで公開された。今回ももちろんアクションはあるが、基本はコメディーだとのこと。

*当記事はブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

認知症の父が繰り返す言葉『私はガンディーを殺していない』―インド映画評

2011年03月11日

『私はガンディーを殺していない』

久しぶりにがつんと心に響く映画だった。

認知症の症状が現れ始め、さらには「私はガンディーを殺していない」と、言動・行動共に不安定になっていく父。その父の面倒を見るために仕事も恋も犠牲にしていく娘。弟はまだ学生で、兄はアメリカで所帯を持っているため気軽に相談できない。一人で抱えこんだ娘は心身ともに衰弱していく。でも家族の大変さもさることながら、一番辛いのは自分自身を徐々に失っていく本人なのかもしれない。

20110308_india
2005年インド製作

*当記事はブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

制作費30億円!都をセットで再現!すべてが桁外れの歴史超大作=『THE KING 序章 ~アユタヤの若き英雄~」―タイ映画評

2011年02月16日

『THE KING 序章 ~アユタヤの若き英雄~」 King Naresuan Episode 1』

20110216_the_king
2007年制作 2008年日本公開

若きナレースワン王を描いた大叙事詩

アユタヤーのナレースワン王の生涯を描いた、全三部作歴史超大作のシリーズ第一作目。公開当時、シリーズでタイ映画史上歴代興収第一位と二位の大ヒットを記録した。

*当記事はブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

古き良きインド映画の伝統を引き継ぐ『DABANGG』が受賞=第56回フィルムフェア賞―インド映画通信

2011年02月16日

第56回フィルムフェア賞

20110216_dabangg

最優秀作品賞 - Dabangg
最優秀監督賞 - Karan Johar (My Name is Khan)
最優秀男優賞 - Shah Rukh Khan (My Name is Khan)
最優秀女優賞 - Kajol (My Name is Khan)

最優秀音楽賞 - Sajid-Wajid and Lalit Pandit (Dabangg)
最優秀振付賞: Farah Khan `Sheila Ki Jawani`(Tees Maar Khan)

――――――――――――――――――――――――――

恒例の第56回フィルムフェア賞が発表された。理由はわからないが、今年は例年より1ヶ月ほど早い発表になった。今年は作品賞だけが別で、監督・男優・女優が同作品というちょっと面白い並びとなった。

日本人女優「明日果」出演=ショーボクサーを題材にしたハートフルラブコメディ『イーティム・ターイ・ネー』―タイ映画評

2011年02月02日

『イーティム・ターイ・ネー/E-Tim Tai Nae

20110202_E-Tim _Tai Nae
2008年製作 日本未公開

日本人女優・明日果が出演

タイ有数の歓楽街であるパタヤーで、ムエタイ(ムアイタイ)のショー・ボクサーをやっているトゥン(ウドム)のロマンス物語。ストーリーは、トゥンの前に観光で訪れた日本人女性イテミ(明日果)が現れたことに始まる。彼女が好きなのは強いキック・ボクサー。ショー・ボクシングを見て、トゥンが強いボクサーと勘違いし・・・という内容。

ややコメディー調のハートフル・ラブ・ストーリーといった感じの作品に仕上がっている。コメディーといってもあまりドタバタしていないし、ラブ・ストーリーといっても二人だけの物語でなく、周囲の登場人物の心温かい姿がとてもいい。

*当記事はブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

蒼井そら出演!若者達のひと夏の青春を描いた大ヒット作「夏休み ハートはドキドキ!」―タイ映画評

2011年01月19日

夏休み ハートはドキドキ! / Hormones


20110119_Hormones
2008年制作 2008年日本公開(劇場未公開)

タイ語が分からなくても楽しめます。蒼井そらも出ている青春もの


「フェーンチャン ぼくの恋人」<2003年>の監督の一人でもある、ソンヨット・スックマークアナン監督の作品。一部の日本人の間では、日本を代表するAV女優である蒼井そらが出演していることからかなり話題になったらしい。

作品の内容は、ハートフルな胸キュン青春真っ盛りものという感じ。オムニバス作品ではないのだが、お互いに関わり合わない4つの恋物語が同時進行する。出演者達がとても魅力的で、見ていてすごく楽しくなってくる。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

タイ版「未知との遭遇」=家族愛を軸に描いたSF作品『カワオ・アット・バーン・プレーン』―タイ映画評

2011年01月16日

『カワオ・アット・バーン・プレーン / Kawao At Bangpleng』


20101228_Kawao_At _Bangpleng

1994年制作 日本未公開

「未知との遭遇」風、宇宙人SFもの

スティーブン・スティルバーグ監督の大ヒット作品「未知との遭遇(Close Encounters of the Third Kind)」<アメリカ/1977年>を思い起こさせるような、宇宙人&宇宙船SFもの。タイ映画はSFという分野の作品がとても少ないのだが、その中の宇宙人ものなのでかなり貴重な作品といえる。

物語はローイクラトン(タイのお祭りで、日本の燈籠流しのような行事)の夜に始まる。舞台は40年以上前のバーンプレーン村で、家族愛を描いた作品となっている。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

【動画】これが伝説!タイ版仮面ライダーが凄まじすぎる―タイ映画評

2011年01月13日

『ハヌマーン vs 5 カメンライダーズ / Hanuman vs. 5 Kamen Riders』


20110113_Hanuman_and_the_5_Kamen_Riders
1975年公開 日本未公開

タイと日本の英雄が共演

タイのチャイヨー・プロダクション作品で、『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』の続編。タイの古典「ラーマキエン」に登場するハヌマンと日本の誇るTVドラマのヒーロー仮面ライダーの物語。英題が「Hanuman vs. 5 Kamen Riders」(一部の資料では「Hanuman and 5 Kamen Riders」)となっていたので、日本ではヒーローの仮面ライダーがタイでは悪者になってしまうのかあと思って見たら…。ちなみに、タイの原題は「ハヌマーン、五人の赤アリ(蟻)男に会う」という意味。あれ?仮面ライダーってバッタでなくアリだったっけ?

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

インド社会から見た911テロ=『マイネーム・イズ・ハーン』とシャールクの円熟―インド映画評

2011年01月11日

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
新年1本目は昨年12月にリリースされた『マイネーム・イズ・ハーン』。

『マイネーム・イズ・ハーン』


20110109_india
監督:カラン・ジョーハル(2010)
主演:シャー・ルク・カーン、カージョル
*アスペルガー症候群でイスラム教徒のリズワンはアメリカでバツイチで息子のいるマンディラと恋に落ち結婚する。9.11テロでマンディラの息子はイスラム教の名を持ったがゆえいじめられ、死亡してしまう。悲しみにくれたマンディラは結婚を悔やみ、リズワンに「大統領にテロリストでないと言え」と家から追い出す。リズワンは大統領に会うために旅にでる。
*当記事は映画から、ニュース、イベント、カレー、旅行など様々なインド・トピックスを扱うブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

貧困から抜け出すためには?もがきつづける若者たちを奇抜な映像で描く『ワン・テイク・オンリー』―タイ映画評

2010年12月27日

『ワン・テイク・オンリー / One Take Only 』


20101227_one_take_only
2001年制作 2004年日本公開


貧困から抜け出したいがために


社会の底辺で生活する人々の生活を、ある若い男女のカップルを中心に描いたサスペンス。薬の売人をするベーン(日本語字幕ではバンになっている)と体を売って生活するソムが、ある日出会い恋仲に。そして、その二人に大きな金儲けの仕事が…というストーリー。

オキサイド・パン監督らしくちょっと実験的な映像となっており、所々にそのシャープさが見受けられる。ただ、いかんせんストーリー展開が力不足だ。もったいない。最後の部分ではベーンが死にそうな人間をすぐにでも病院に運ばなければならないのにぐすぐずしているし、警察に捕まったはずなのに町中で花売りをしている少女に靴を届けたりと、かなり飛躍しているというかつじつまが合わなくなっている。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

"マ"年生まれ?!の男たちがマフィアと対決!『マン・オブ・マ・イヤー 』―タイ映画評

2010年12月24日

『マン・オブ・マ・イヤー / Man of Ma Year』


20101204_man_of_ma_year
2003年公開 日本未公開

歌謡映画かと思ったが、たぶん、ミュージカル仕立てのアクション・コメディーということなのだろう。ストーリーは、マ年?の男たち(オカマさんも含む)とテワダー(天使。男だけど)が、マフィアと対決するというもの。ストーリーは大したことない、というかよく分からない。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

男に与えられた13の試練=奇妙奇天烈な死のゲーム『レベル・サーティーン』―タイ映画評

2010年12月22日

『レベル・サーティーン / 13 Beloved』

20101218_level13
2006年公開 2007年日本公開

奇妙奇天烈な死のゲーム

死のゲームを題材にした、奇妙奇天烈&奇想天外なサスペンス。借金にあえぎ会社を首になった主人公プチットの携帯電話が鳴り、電話の主は「指示通りに従い13のゲームをクリアしたら大金を振り込むが、ゲームをするか?」と語る。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

【インド映画評】踊って楽しいばかりじゃない!案外多いヘビー作品―鬱になるインド映画<2>

2010年12月20日

鬱になるインド映画2

前回に続いて鬱になるインド映画のご紹介。
ネタバレありまくりなのでご注意。
----------------------------------------------------------------

3.『アース(1947)』

20101220_india

アーミル・カーン主演作。気分的には1位にしてもいいくらいだが、シャールク主演作の知名度を考慮して3位にした。異教徒間の争いや恋愛をテーマにした作品はインド映画の定番と言ってもいいくらいだが、通常は予定調和的に終わることがほとんどだ。

しかしこの作品は救いが一つもない。やっぱり異教徒同士わかりあえることなどないのだという絶望的な気分になる。アーミルはよくこんな悪役を引き受けたものだ。前半がありがちなラブストーリー仕立てな分、打ちひしがれる。

Deepa Mehta監督は良い作品が多いが暗い。『Water』は未亡人のアシュラムで売春をさせられてお金を稼ぐ主人公が恋をした男性が売春相手の息子と知り入水自殺、年端のいかない子供まで売られるという悲惨な話だが、美男美女の役者と希望を持たせるラストでランクインは見送った。

*当記事は映画から、ニュース、イベント、カレー、旅行など様々なインド・トピックスを扱うブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

【タイ映画評】「チョコレート・ファイター」のジージャー、デビュー作?未曾有の大災害を元にしたラブストーリー『迫り来る嵐』

2010年12月16日

『迫り来る嵐 / Taloompuk』

20101216_taloompuk
2002年公開 2005年日本公開(映画祭)

「チーチャー(ジージャー)のデビュー作?」

日本では映画祭で上映されているが、劇場未公開。1962年にナコーンシータンマラート県を襲った台風をベースにしたサスペンス・ラブストーリー。「タルムプク」とは台風が上陸した岬の名前(本来は「杵」という意味)で、死者・行方不明者は合わせて1万人以上にも上ったという。

物語はイスラム教徒と仏教徒が対立する構図の中に、二組のカップルのラブ・ストーリーが描かれている。出だしはムスリムが多く住む南部地方の田舎の生活が淡々と描かれており、日本人にとっては異国情緒豊かで映像にも力があり楽しめる。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

【タイ映画評】殺し合いのバスケゲーム!ボ、ボール使ってないんですけど...『ファイヤーボール』

2010年12月15日

『ファイヤーボール / Fireball』

20101215_fireball
2009年公開 日本未公開

バスケットボールを利用したデス・ゲームを扱った、ハード・アクションもの。内容は結構ハードで、できはこの手のものとしては悪くない。ただ、ほとんどが殴り合い蹴り合いのアクションで、バスケットボールならではのストーリー展開とか、バスケットボールのすご技などは出てこないのが残念。

*当記事はタイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

【タイ映画評】タイ版演歌ルークトゥンのコンテストをめぐる大騒動!怪人二十面相も出現?!『モン・プレーン・ルークトゥンFM』

2010年12月14日

モン・プレーン・ルークトゥンFM / Mon Pleng Loog Thoong F.M.


jpg
2002年公開 日本未公開

ルークトゥン(タイ、イサーン<東北部>の歌で日本でいう演歌のようなもの)専門のFMラジオ局が、賞金100万バーツ(約300万円)をかけたコンテストを行うことになった。

この賞金をめぐり、さまざまな事情の人々が怪人二十面相?も含め熾烈な争奪戦を繰り広げるというストーリー。(ルークトゥンの?)歌手が1000人以上出演しているとのことだが、コンテスト会場の観客役がそうだったのであろうか?

*当記事は
タイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。

【タイ映画評】霊の足をのこぎりで?!予測不能な衝撃のラスト!『609(ロクマルキュウ)』

2010年12月13日

609 (ロクマルキュウ) / Buppha Ratre


20101213_609
2003年公開 日本未公開

ボーイフレンドに裏切られ妊娠中絶をした女子大生は…というホラー。ストーリーのコンセプトは、「ナーンナーク」<1999年>にそっくりだ。女子大生の住んでいるアパートの部屋番号が609号室。邦題の「609 (ロクマルキュウ)」とはここからきている。タイでは「9」という数字がラッキー・ナンバーだ。

また、原題と英題の「ブッパ・ラートリー」とは女子大生の名前。また、「ブッパ・ラートリー」とは花の名前で、直訳すると「夜の花」となる。 前半、中盤、後半のテイストがそれぞれ違っている。中盤はちょっと中だるみしているが、全体的には結構いける出来だ。

どうやってストーリーをまとめるのかと思ったら、最後は少々アッと驚かされる細工が用意されていてなるほどという感じ。でも、霊の足をのこぎりで切るのは無理がある気がするけど。

*当記事は
タイ映画やタイに関する映画を思いのままに紹介するブログ「タイ映画つれづれなるままに」の許可を得て転載したものです。
ページのトップへ