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社会 の記事

烏坎村の村民自治と中国における「公共性」(後編)(kaikaji)

2012年02月22日

■烏坎村の村民自治と中国における「公共性」(後編)■

*本記事はブログ「梶ピエールの備忘録。」の2012年2月20日付記事を許可を得て転載したものです。

烏坎村の村民自治と中国における「公共性」(前編)(kaikaji)

2012年02月22日

■烏坎村の村民自治と中国における「公共性」(前編)■

*本記事はブログ「梶ピエールの備忘録。」の2012年2月19日付記事を許可を得て転載したものです。

「ネットの声」は勝利したのか?中国ネット界を震撼させた「李剛事件」に判決

2011年02月01日

2010年、中国で最大の話題の一つとなった「李剛事件」。2011年1月30日、その加害者である女子大学生1人が死亡する交通事故を起こした李啓銘に対する、懲役6年の一審判決が下された。

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*画像は新民網の報道

李剛事件について簡単に説明すると、10月16日、河北省保定市で起きた交通事故を指す。同日夜、李啓銘(22歳)は酒を飲んでいたにもかかわらず、河北大学女子寮まで車で彼女を送った。その帰り道に交通事故を起こし、陳暁鳳さんと張晶晶さんの2人をひいた。陳さんはまもなく死亡。張さんは重傷を負った。

李啓銘はその場から逃げようとしたが、居合わせた河北大学学生と警備員に囲まれて断念。その際に「できるものなら訴えてみろ!オレの親父は李剛だぞ!」と歴史に残るフレーズを吐き捨てた。李剛は保定市の公安局副局長。父の力を借りれば、事件など簡単にもみ消せるという脅しだ。

「小日本」より背が低い中国人=「隠れた飢餓」が子どもたちをむしばむ―中国

2010年12月15日

日本人を罵る中国語に「小日本」というものがあります。「小」という言葉には侮りや小国という意味があるだけではなく、「チビの日本人」という意味も含まれているのだとか。ところがところが、実は平均身長で見ると、日本人のほうが中国人より大きいそうです。


蒙牛 / Kansir


ちょっと古い記事となりますが、2008年6月13日付莱蕪新聞網の記事「世界各国の男性及び中国各省の平均身長ランキング」によると、日本人男性の平均身長は170.7センチで29位。中国は169.7センチで32位なのだとか。結構中国人は驚くネタだったりします。日本人の平均身長が戦後、伸びたこと。中国は遺伝的に地域差が大きく、背が高い人が多い地域もあれば低い人が多い地域もあることなどが理由となって、「チビの日本人」という印象と統計とが乖離することになったのではないでしょうか。

さて、ここまでが話の枕。今回、ご紹介する「隠れた飢餓」の問題もまた、中国人の身長という問題にかかわっています。

【写真】<続報>「中国のパクリに新たな力作」ついに中国メディアがニセガンダムを報道

2010年12月15日

世界中のガンダムファンをびびらせた、中国は四川省の等身大ニセガンダム。ギズモードジャパンが記事「あの中華ガンダムが完成! 色はオレンジではなくゴールド! 」をアップしています。

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*中国ネット掲示板で公開されている写真。

日系企業に勤める中国人オタ新入社員・Nightjojo先生の突撃ルポ「【写真】特派員が暴いたニセガンダムの真実!ナイロンボディのねぶたガンダムいきまーす!」と同じ状態だと思われますが、太陽の光が射すと金色に見えるのではないか、と。Nightjojo先生撮影の写真だとオレンジ色に見えましたけどね。

【写真】出勤時間の悲劇=高さ20階から鋼管が落下、3人死亡【地獄絵図】

2010年12月15日

2010年12月15日早朝、貴州省貴陽市のマンション建設現場で事故が発生した。鋼管をクレーンで運ぶ最中、突如ワイヤーが切れ、20階以上の高さから落下。下にいた3人が死亡、2人が負傷した。人民網が伝えた

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*写真は人民網の報道。事故現場。

被害者のうち死者3人と負傷者1人は現場労働者。もう1人、道ばたにいた露天商の女性が負傷した。負傷者は病院で治療を受けている。現在、事故原因の究明が進められている。

勉強ゼロで難関公務員試験に合格した官僚のバカ息子=警察が告発者逮捕で世論動かす大事件に―中国・甘粛省

2010年12月04日

中国的には凄まじく注目のビッグニュースなのに、日本ではさっぱり報道されないというネタがあります。今回、ご紹介する話もその一つです。

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2010年11月23日、甘粛省図書館補佐館員の王鵬さんは職場で、寧夏回族自治区呉忠市公安局に連れ去られた。わざわざ管轄外の甘粛省まで警察が出張して逮捕したのにはどのような理由があったのか。その背景は3年前にさかのぼる。


兰州大学 / Lanzhou University / livepine


王鵬さんは2003年、甘粛省蘭州市の蘭州大学中国語学部に入学した。クラスメートにいたのが馬晶晶。在学期間中、まったく勉強せずに学科試験に落第することもしばしばの遊び人だった。まじめな王さんとはいさかいが絶えなかったという。2007年6月、同級生の就職先をまとめる仕事を担当した王さんだが、馬の解答を見て仰天した。就職先には共産党青年団銀川市委員会と書かれている。なによりも不思議なのは、寧夏回族自治区の公務員試験は7月10日に申し込みが始まる。申し込みまで1カ月以上あるその時点で、馬は自分が難関の公務員試験に合格すると知っていた

馬が受験したのは共産党青年団銀川市委員会学校部科学委員のポスト。わずか1人の枠に400人以上が応募した。普段、勉強などしたことがない馬だが、筆記試験、面接共に第1位の成績で見事に公務員試験に合格している。馬は親のコネを使って合格した、というのが王さんの読みだ。馬の父親は寧夏回族自治区救貧弁公室副主任、母親は呉忠市共産党委員会常務委員、市政治協商会議主席の要職にある。

それから3年、王さんはネット掲示板に告発の書き込みを掲載したほか(告発書き込みの一つ)、紀律委員会などの監督機関に手紙を送った。しかし馬のコネ就職が罰せられることはなかった。さらに王さんは馬の両親が汚職しているとの告発まで行っている。呉忠市警察は筆跡、指紋から匿名の告発状は王さんの手によるものであると特定していた。

23日、呉忠市の警察は自治区外の甘粛省まで出張。王さんの身柄を拘束した。30日、消息筋は拘束の要因は馬の両親に対する誹謗であると明かした。2人の戸籍が呉忠市にあるため、自治体の枠を超えて呉忠市警察が動いたのだという。

親のコネで就職したどら息子。警察を使って罪を告発した同級生を拘束できる権力。
「中国の汚職官僚はやっぱりひどい」と中国のネット世論は沸騰。その力が一気に事態を変えた。

12月2日午前0時、呉忠市は、王鵬刑事勾留事件は誤りであったと発表。担当者の呉忠市利通局公安分局局長・何沢祥、利通区公安分局党委副書記、政治委員の汪紅東が罷免されたという。

*以下の記事を参照した。
挙報同学考公務員舞弊 青年遭遇“誹謗罪”拘捕_財新網
馬晶晶父母被挙報“経済問題” 青年被“跨省追捕”另有主因_財新網
寧夏“跨省追捕案”糾錯 呉忠公安副局長被免職_財新網

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交通事故起こした大学生、「後が怖い」と被害者をナイフでめった刺し―中国・陝西省

2010年11月30日

世界中、いろんなトンデモないニュースはあり、見慣れていたつもりながら、今回ご紹介するニュースにはちょっと驚かされた。交通事故を起こした大学生が110番にも通報せず、かといってひき逃げするわけでも、なんと被害者を刃物で刺し殺したという事件だ。

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*写真は杭州日報網の事件特集サイト。
10月20日夜11時、陝西省西安市の大学生・薬家鑫(21歳)は、車で彼女に会った後、帰宅中に交通事故を起こした。衝突したのは電動自転車で帰宅中の女性・張さん(26歳)。交通事故の怪我は骨折ですんだが、その後に本当の悲劇が待っていた。薬は最初逃げようと考えたが、ナンバープレートを覚えられているかもしれないと思い直し、持っていた果物ナイフで8回も刺した。張さんは出血多量で死亡。薬はその後、闘争しようとしたが、集まってきた人々に囲まれ身動きが取れなくなり、警察が拘束。11月25日、殺人罪で逮捕された。(11月30日付正義網を参照
という内容。

「それでもまっすぐ向かっていく」10歳でエイズに感染した女性の告白記=人々に差別され、行政に無視され……―中国・河南省

2010年11月27日

『血の禍』 ある中国エイズ患者の軌跡

中国の現代芸術家にして、社会運動家の艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏(日本語ウィキペディア「艾未未」)。昨年、森美術館で特設展「アイ・ウェイウェイ展」が開催されたので、ご存知の方も多いかもしれない。

その艾未未氏が撮影した映画に「喜梅」という作品がある。河南省のエイズ患者・劉喜梅さんにインタビューした12分ちょっとのインタビュー作品だ。河南省は中国でも貧しい地域として知られ、売血を媒介としてエイズ感染が拡大した。劉さんは1995年、10歳の時に大怪我をし、病院での治療で一命を取り留めた。しかし、その時の輸血でエイズに感染することになる。


*映画「喜梅」。中国語がわかる方はぜひ見て欲しい。

今回、ご紹介するのは、その劉さんが中国民間女権工作室の葉海燕さんに送った携帯メールを集めたもの(葉さんについてはこちらのブログを参照のこと)。脈絡がつかめないところもあるが、だいたいの意味はつかめるはず。日本に紹介して欲しいとの中国ツイ民の依頼を受け、日本ネット民のJunさんが翻訳された。長文だが、劉の思いと苦しみが伝わってくる文章だけにぜひ読んでいただきたい。

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私のこの病気は10歳ごろ、輸血が原因で、私の一生を台無しにしてくれた。95年の夏の有る日の晩、空には月が照り、私たちは麦の収穫の季節だった。私は家でひとりネズミが、その鳴き声が怖かった。私はこわがりでどんな音がしてもおびえてしまうので、大人が畑に仕事にいくといつも付いて行った。麦の収穫は小さな脱穀機をつかうのだが、大人は畑から麦の束を運んで、機械に入れるのに忙しく、私は機械のそばで洗面器や箕を使って脱穀された麦を傍らに空ける仕事を受け持っていた。


そのときはもう夜中の2時だった。眠くなっていたが、もうすぐ麦刈りが終わるのをみて、大人は休む暇もないほど忙しいのだから、頑張るんだ、と自分に言い聞かせていた。そのとき私の髪は腰まであって、頭の上でまとめていた。そして脱穀機の側で身をかがめたとなんんに、自分でも何が起きたかまったくわからないうちに、私の頭は脱穀機の回転する軸に強くぶつかり、目の前が暗くなった。大人たちも仰天して、兄嫁は私の腰をつかんで機械に巻き込まれないようにひっぱろうとした。

*当記事引用部分は、ブログ「わがだいえっとウォーキング 2010」の許可を得て転載したものです。

月収48万円で生活が苦しい?!外資系企業エリートサラリーマンの懐事情―中国

2010年11月27日

格差の激しい中国。住居費、医療費、学費はかなり高くなりましたが、それでも全体の物価は日本よりも相当安いわけで。正直、日本で20万円の給料をもらうよりも中国で10万円の給料をもらうほうが生活が楽だと思われます。で、外資系の管理職など月収1万元(約12万円)以上なんていうのもざらにいるわけで。いやー、相当いい暮らししているね、と思っていたのですが……。

財新網の記事「月収4万元(約48万円)じゃ家族を養えない?!巨額の税収はいかにホワイトカラー層の幸福を奪っているか?」がちょっとわたしのイメージをくつがえす記事だったので、ご紹介。

外資系企業北京プロジェクトマネージャー(男性、35歳、人民大学卒、職歴10年弱)の家計の話。
●収入
給与 4万元(約48万円)

●夫の支出
保険 3000元(約3万6000円)
所得税 8000元(約9万6000円)
住宅ローン返済 1万1000元(約13万2000円)
両親への仕送り 3000元(約3万6000円)
自動車維持費 2000元(約2万4000円)
貧困地域の学生向け寄付 1000元(約1万2000円)
タバコ代・雑費 2000元(約2万4000円)
小計 3万元(約36万円)

「早恋」禁止!恋愛メモ渡した生徒に自主退学を勧告―中国・山東省

2010年11月24日

中国語には「早恋」という言葉があります。意味は「幼い恋愛」。基本的に否定的な意味で使われます。

以前の中国ならば、大学生同士の恋愛も御法度。ばれれば、分かれさせられたり、成績評価に影響したり、奨励金をもらえなくなったりとさまざまなペナルティがありました。今も大学生同士の恋愛に批判的な人も少なくないようですが、ま、現実的には彼氏彼女がいる人が相当数のようです。


恋愛成就 / amika_san


というわけで、今、「早恋」といえば高校生同士の恋愛を指すわけですが、なにせ「科挙の国」中国の厳しい競争に挑む受験戦士たち。教師も保護者も妨害に全力をあげています。というわけで、今回は日本じゃ考えられない「恋愛妨害」についてご紹介します。2010年11月21日付済南時報の記事「高校生が女子同級生に『恋愛メモ』渡し=学校側は自主退学を要請」を参照しました。

【写真】「盗っ人は即射殺」中国のアリエない標語を集めてみた【中華VOW】

2010年11月23日

本日、掲載した記事「一人っ子政策違反者はアンモラルな存在?!中共の宣伝記事を読む」がご好評をいただいているようで、ありがたいかぎり。

特にとんでもないスローガンが書かれた写真に結構びっくりしたという反応をいただきました。中国ではああいうとんでもないスローガンが問題になると同時に、ネットでネタにされていたりするのですが、今回はそういったものの中から、比較的笑えるものをご紹介しようかと。


●1枚目 どんな会議?
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写真が小さくてわかりづらいのですが、入り口の上の赤い横断幕に「全県幹部の紀律強化会議の盛大な開催を祝う」との文字。ですが、なぜかその下には成人映画の看板が。どんな会場で会議しているの?というか、会議っという名目の映画鑑賞?


●2枚目 本気です
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パトカーに貼られた横断幕。「ひったくりはその場で射殺。」


●3枚目 本気です パート2

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「抵抗する盗っ人はその場で射殺する」

【写真】一人っ子政策違反者はアンモラルな存在?!中共の宣伝記事を読む

2010年11月23日

今回は「一人っ子政策」について。

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*写真は農村の「一人っ子政策」スローガン。「血が河のように流れようとも、一人っ子政策違反は許さない」が原文。後から書き換えられて、「一人も減らさせない(一人も堕胎させない)」という反政府的な言葉に変えられている。


と、その前に津上俊哉さんのブログの記事「「2012年、中国の人口危機が爆発する」!?」が面白かったので、ご紹介。ウィスコンシン大学の産婦人科に勤務するサイエンティスト・易富賢氏が10月9日付経済観察報に寄稿した記事を紹介・分析したもの。
中国の出生率は1.2~1.3にまで落ち込んでいる。日本(2009年で1.37)よりさらに低い水準
・ゆえに中国の人口、とりわけ労働人口、若年人口は減少することに。
転換点は2016年
・中国の経済成長は「人口ボーナス」(労働人口の増加)に支えられてきた。今後、それが逆転する可能性がある。
・今や一人っ子政策の転換は政策課題となってしかるべきだが、その動きはない。官僚にとってのタブーになっているのでは?
といった内容。面白いので、ぜひご一読を。

と思っていると、山東省青島市の地元新聞紙サイト・青島新聞網が「一人っ子政策啓蒙記事」を掲載していたので、ご紹介します。(2010年11月23日付青島新聞網「青島市の違法な2人目の子ども、うち10%は愛人が出産=30人の違反者を公表」)

【写真】<上海高層マンション火災>四川大地震からマンション火災まで=繰り返される「事件」に人々が見せた怒りと絶望

2010年11月21日

2010年11月21日。15日の上海高層マンション火災からちょうど7日目となるこの日、火災現場のマンションには多くの人が訪れ、58人の犠牲者に花を供えた。

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四川大地震、舟曲土石流、そして上海高層マンション火災。
要因こそ違えど、突然の災害で大勢の命が奪われる事件に、人々は胸を傷めている。

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*以上の写真は新浪網の報道。

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【孔明の罠】ド田舎で本当にあったリアル仁義なき戦い―中国・雲南省

2010年11月21日

2010年11月20日、午前9時。

雲南省紅河ハニ族イ族自治州瀘西県旧城鎮の小松地炭鉱に30台以上ものワゴン車が押し寄せた。車から降りてきた男たちは、手に大きな刀や鉄パイプ、棍棒を握りしめていた。



「兄弟、おまえはやりすぎたんや。」

鄭春雲はそうつぶやくと、くわえていたタバコを吐き捨てた。もともと小松地炭鉱は、鄭が経営する躍進炭鉱の通風口でしかなかった。後に採掘口として転用されるようになり、別々の炭鉱となったが、いわば同じ一家だったのだ。

しかし、近すぎた関係は逆に不幸を招いた。両炭鉱の坑道はいたるところでつながり、石炭をめぐって両者の関係は悪化していた。今日という今日は許すことはできない。決着をつけるため、鄭はこの地にやってきた。

「やれ。」

鄭の号令一家、男たちは手近にあったタコ部屋に躍り込んでいく。だが、その勢いは空回りすることになる。小屋の中はもぬけのからだった。

「どこに行きやがった……」

そうつぶやく鄭の鼻が、嗅ぎ慣れたあの臭いをとらえた。炭鉱ではいつも漂っているあの火薬の臭いだ。





「しまった!これは孔明の罠だ!」


時既に遅し。轟音と爆風に巻き込まれ、意識が遠のく中、郭は小松地炭鉱のボス・王建福が高笑いしている姿を確かに見たのだった。。。

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雲信網の報道。上は爆発で吹き飛んだタコ部屋。下は負傷者。

自己紹介、そしてあこがれの先輩「完璧さん」登場―中国人オタク新入社員の日系企業奮闘記<2>

2010年11月19日

四川省成都市在住の中国人・Nightjojoさんから投稿をいただきました。
今年6月に大学を卒業したばかり。現在は日系企業で研修中。中国人の目から見た日系企業というのはなかなか貴重な読み物だと思います。前回の記事も結構な反響をいただきました。

今回の記事は前回の続きの場面からスタート。日本人は時間に厳しいと聞いたNightjojoさんが研修初日、予定時間の2時間前に教室に到着した場面です。(Chinanews)


Project 365: #57 / RobeRt Vega

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渡されたテキストは、2年前に日本語を独学で勉強し始めた時に使った「中日交流標準日本語」。しかも古い版です。暗誦できるほど読み込んだテクストですが、なぜか今めちゃめちゃ真面目に読まなければいけないはめに。まあ、見る人が見れば、真面目なふりをしているだけと一目瞭然でしょうが。

なぜこんなアホくさいことをしているかというとですね、今の情況を説明させていただきます。

時計の針は9時半に指していますが、教室に居るのは私と先生の2人だけ。朝7時半の到着から早くも2時間が過ぎようというところです。

<上海高層マンション火災>外壁断熱材は超危険な可燃物、下請けイジメの酷い構造=国務院調査グループ報告

2010年11月18日

飽きもせず、今、中国で一番注目を集めている話題・上海高層マンション火災についての記事をお送りいたします。前回の記事は「イイ話」だったわけですが、今回は「ワルイ話」ということになろうかと

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*写真は新華網の報道。

2010年11月18日付財新網の記事をつまみぐいしてみます。
国務院調査グループが17日、事故原因の調査結果を発表した。上海市政府は無資格者による電気溶接工事が原因と発表していたが、それ以外にも問題はあった。「違法な下請け体制」「大量の可燃物の使用」「混乱した管理体制」が事故の原因である。事故は完全に防げたものだった。

・現場の作業は下請けに任され混乱。工期を急ぐあまり安全対策が無視されていた。また大量のナイロンネット(おそらく防塵用の網かと)やポリウレタンフォームなどの大量の易燃性材料があったことも火のまわりを早くした。

・新華社の報道によると、中国公安部消防の朱力平副局長は取材を受け、外壁にはポリウレタンフォームが使用されていた。この素材は燃えやすく、しかも燃焼すると青酸ガスを発生させる。2008年、広東省深圳市のナイトクラブで起きた火災でもポリウレタンフォームポリウレタンフォームが燃焼し、火災発生から46秒後にはフロアに有毒ガスが充満。44人が死亡している。

・朱副局長は、ナイロンネット、可燃性の足場(竹の足場)、ポリウレタンフォームの断熱材使用禁止を提言。
ポリウレタンフォームというのは大変可燃性が高く、危険な物質とのこと。2008年、40人の死者を出した韓国冷凍倉庫火災もポリウレタンフォームの燃焼が原因だそうです。日本でも燃えやすい断熱材が使われていたりしますが、一応、難燃性を高めるための処理がされているはず。そのあたりの違いもあるのかもしれません。詳しい人いたら教えてください。

で、お金とか、お金にまつわる犯罪とかが大好きで、ドラマ版ウシジマくんは山田孝之くんのお肌がきれいすぎてどうもイヤだと思っている私としては、気になるのが「違法な下請け体制」という話。これがなかなか面白い。

「外から嫁を連れてこい!」現地政府が奨励金=滅びゆく少数民族の伝統―中国・貴州省

2010年11月18日

2010年11月17日、成都商報は、貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州茘波県瑤麓ヤオ族郷政府の奇妙な政策について報じた。他地域の女性と結婚した場合、1000~3000元(約1万2000~3万6000円)の奨励金が与えられるという。


yao girl playing tops / Rex Pe


瑤麓ヤオ族郷の人口はわずか1520人。中国の少数民族・ヤオ族(ウィキペディア)に分類される青ヤオ族の居住地である。青ヤオ族は洞窟葬や結婚の風習、「狩猟の舞い」など今なお古い民族文化を伝えており、貴州省初の無形文化遺産に指定されている。


yao costume seen from the back / Rex Pe


11月12日、同郷政府は昨年末から今年にかけて他地域の女性と結婚した若者3人に3000元の奨励金を与えると発表した。奨励金の根拠となっているのは、昨年9月発表の通知。他地域の女性と結婚した場合、最初の5人には3000元、次の5人には2000元(約2万4000円)、その次の5人には1000元(約1万2000円)が与えられるとの内容だった。現地住民の平均年収は2000元程度。年収1年半分に相当する「大判ぶるまい」となった。

<上海高層マンション火災>「中国版忠犬ハチ公」と「老父を救ったボランティア」=悲劇の中で生まれた感動の物語???

2010年11月18日

上海高層マンション火災について、今回はちょっと「イイ話」を2つご紹介しようかと。

最初の話はこちら。18日付現代快報の報道。

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写真は現代快報の報道。

15日のマンション火災現場の写真で、一頭の犬の写真がネット民の感動を呼んだ。午後、火災が起きてからと言うもの、この犬はずっと現場付近を落ち着かないようでうろうろ。数時間後、疲れきったように道路脇にへたりこんだが、それでも現場付近を離れようとしない。どうやらマンションに取り残されたご主人様を心配しているようだ。

親切な消防隊員が防寒用の布と食事とを持ってきたが、犬は食べようとしない。泣いているかのようだった。近所の住民が犬を引き取ろうとしたが、体に触られると歯をむき出して怒り、その場を離れようとしなかった。少し休むとまたマンション付近をうろうろとし始めた。そのうちに犬のパニックも薄らいできたようで、ある消防隊員がその犬を引き取り、連れ帰った。

翌16日、ネット掲示板にこの犬の話が書き込まれた。複数の掲示板に書き込みは転載され、話は広がっていった。まるであの「ハチ公」のようではないか。ご主人様がいるマンションを見つめ続ける、この犬は「守望犬」(見張りの犬)と名付けられた。

そして17日、ついに犬の主人が見つかった。

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*写真は犬とご主人様の再開を報じる新聞。

引き取られた先の消防隊員の家では元気がなく食事もとらなかったが、ご主人様の姿を見ると大喜び。一目散に駆けだして行ったという。

ええ話やー。で、2つ目。

【動画】ポルシェとBMWの激突映像=なぜかみんなが喜ぶ「不思議な交通事故」をご紹介

2010年11月17日

2010年11月14日、浙江省義烏市で交通事故が発生しました。17日付中国新聞網が報道しています。



衝突したのはただの車ではありません。お値段200万元(約2400万円)のポルシェと120万元(約1440万円)のBMWの交通事故。いやー、これは珍しいですね!

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というだけで新聞記事になったわけではありません。
グーグルニュース調べでは、この記事を報じたメディアは300以上。相当な注目度です。なぜでしょう?
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